まず、西村賢太さんにご冥福をお祈り申し上げます。
図書館で借りて読んだ。
著者の訃報に触れ、一度も作品を読んだことがなかったので読んでみた。芥川賞受賞作。私小説。フィクションも含まれているだろうが、壮絶な人生。本人の資質もあるが、影響する環境、親、そしてDNA。暗いエピソードが続くが、決して落ち込むような暗さではない。私小説にありがちな、理解不能な難解さはなく、読みやすく、すっとこちらに伝わってくる文体に、著者の知性を感じる。自虐的ではあるが、プライドを感じる。上品ではないが、生きていく負けん気の強さを感じる。もっと作品を読んでみたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月26日
- 読了日 : 2022年8月26日
- 本棚登録日 : 2022年8月14日
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