レプリカの憂鬱 (ショコラノベルス)

著者 :
  • 心交社 (2003年5月1日発売)
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感想 : 2
3

 デザイン学校に通う関谷巧己は、有名デザイン事務所を構える従兄・統吾に就職を餌に共同経営者の宇佐美涼と付き合うように言われる。
 実は涼は、統吾のことをずっと好きで、統吾もそれに気付いていながら、共同経営者である二人の関係を壊さないためにも、それにはあえて目を閉じていたのだ。おまけに、ノーマルな性癖である統吾にとって、涼のその想いが次第に重たくなっていた。
 綺麗で才能のある涼が前から気になっていた巧己は、騙すような真似は嫌だと思いつつも、統吾にそっくりでその従兄でもある巧己には、これしかチャンスが残っていないこともわかっていた。
 正攻法で統吾の従兄だとわかった状態で告白しても、涼がきっと受け入れてくれないであろうことがわかっていたからだ。就職も気になってはいたが、それよりも何よりも涼に近づきたくて、巧己はその条件を呑んだ。

 一方、涼は涼で、自分の気持ちに気付いていながら気付いていないふりをする統吾を思い続けることにそろそろ限界を感じていた。
 そして、偶然を装って涼に近づいた巧己に、涼は惹かれ始める。

 そんな物語でした。
 こういうあらすじだったので、もっと巧己は「涼に統吾の代わりだと思われてる」ということに悩むのかと思ったのですが、その状態は早々に抜け出してました。
 最初の時点で「統吾の代わりは嫌だ」と、巧己が言っちゃってたので。
 意外と巧己ってしぶといんですね。
 あんまり「憂鬱」な雰囲気はありませんでした。

 問題は二人が惹かれ合った後の方が多かったような気がします。
 ちょっぴり大人の物語でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(BL)
感想投稿日 : 2011年10月28日
読了日 : 2009年5月14日
本棚登録日 : 2011年10月28日

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