なかなかにしてぶっ飛んだ設定かつ重たいテーマの話なのに、それを感じさせない流れるような文章力がとにかくすごい!ほとんどの登場人物がいろいろな事を抱えてて、途中で亡くなってしまう人もホントたくさん居るんだけど、それぞれが愛らしく、前向きに自分の特徴を活かして生きていくところがすごく良いなと思いました☆
個人的に一番良かったのはチッパー・ダヴを処理するところで、みんなで作戦を考えるところとかすごくワクワクしたし、その一方で、最後にみんなが感じた「僕たちが何をしようと彼がフラニーにしたことほどひどくはない」「もし同じようにひどくするとしたら、やりすぎるところまで行かなくてはならなかったろう」というところがとてもとても心に残りました。
あと、主人公とフラニーの、お互いに心から想い合う気持ちや感情を無理に抑え込もうとするのではなくそれはそれでちゃんと大事にしつつ、でも、一緒にいる未来は選ばずに、それぞれの未来に向けてしっかり歩いていこうとするところがすごく良かった♪
人と人との絆にはいろんな形があるしどれもかけがえがないものなんだなと感じられる、そんな素敵な作品でした☆下巻の中盤に当たる第10章まではなかなかにして読むのがしんどいかもしれませんが、読み終えて良かったと思える作品だと思うので、読むなら最後まで読んで下さい(笑)。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
家族小説
- 感想投稿日 : 2021年3月15日
- 読了日 : 2019年3月9日
- 本棚登録日 : 2021年3月15日
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