東京に行った際に新宿紀伊国屋書店で大量買いしたうちの一冊。小説の中にもぐりこんだ本作は、アドラー心理学をベースにして「愛する技術」を解くというもの。恋愛指南書の類は読んだことはないが、とても分かりやすく哲学・心理学の分野からも解説してくれるので、興味深く読めた。
愛は落ちるものではない、と言っているのが面白かった。理由ははっきりできないが、作られるものだというのも頷ける。だってその人に関心を持てる余裕がなきゃできない心的活動だと思うから。依存や支配や身勝手なエゴが入りがちなものではあるが、だいたいの人は自分と相手がより良くなるために選ぶことだろう。それでもうまくいかなくなるのは、「流れる」ものだから、という解説には納得した。
問題自体が起こるのは悪でもなければ、自己や他者に非があるわけではない、とも思える。クイズのように明確な回答があるわけではないが、自分なりに考えさせてくれる良書。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ・新書・専門書
- 感想投稿日 : 2018年10月23日
- 読了日 : 2018年10月23日
- 本棚登録日 : 2018年10月23日
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