内田百けん集成 17 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (2004年2月11日発売)
3.45
  • (2)
  • (5)
  • (13)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 51
感想 : 4
5

吉田茂に会いに行った話など、人物にまつわるエピソードを中心に集めた随筆集。
日本郵船株式会社の嘱託を務めていた百間先生ならではの次の話が特に気に入っている。
曰く、日本郵船の略称はNYKである。戦争で所有していた船が撃沈され、戦後はNYKよりも、よく似た名前のNHKのほうが人口に膾炙している。それが先生には悔しい。NYKの文字を他の何かに当てはめて残せないか。例えばニューヨークを「NYK」と表現することは可能か…。
ニューヨークが「NYK」て…。AKBのノリだ。昭和20年代にこんなことを考えているなんて、やっぱり百間先生はずば抜けている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 内田百?
感想投稿日 : 2012年10月11日
読了日 : 2012年10月11日
本棚登録日 : 2012年10月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする