「ダビデの星を見つめて」by寺島実郎
この度のロシアの侵攻を受けるウクライナに埋め込まれたユダヤファクターから始まり、ユダヤ民族の壮大かつしたたかな生き残り物語り。
入り組むヨーロッパの民族の勃興、破滅が繰り返される歴史はややこしかったがなかなか面白かった。
逆に言えばそのややこしい歴史を生き残ってきたのがユダヤ民族でもあり、
現代においてもアメリカに従順なようで実はアメリカを翻弄し、操る「厄介な同盟国」。
「高付加価値主義」と「国際主義」を軸に優れた軍需産業、IT技術を擁し、世界中に情報ネットワークを広げ、狡猾な外交戦略を展開する。
日本の四国ほどの面積で人口は950万、一人当たりのGDPは2017年には日本を抜き、実質的な核保有国。
アメリカのただただ「従順な同盟国」であり、内向きに生きる我が国との対比を考えてしまう。
日本がグローバル化の荒波にもまれた幕末からまだ150年弱。あの複雑な歴史を生き抜いてきた諸外国と比べてまだまだ子供なのも当然か?
PS
ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」は帝政ロシア時代のウクライナ村で、周囲から迫害を受けるユダヤ人家族の物語
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年3月6日
- 読了日 : 2023年3月6日
- 本棚登録日 : 2023年2月28日
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