人狼城の恐怖 第2部 フランス編 (講談社文庫 に 22-9)

著者 :
  • 講談社 (2001年7月1日発売)
3.59
  • (24)
  • (27)
  • (59)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 350
感想 : 24
3

第2部の舞台はフランス「青の狼城」。
第1部と時間をシンクロする形で物語りが進行するが、こちらの軸はナチスが戦時中に実験を行っていたといわれる「星気体(アストラル)兵団」。
死体を自由に行き来できるというその〈人狼〉は本当に存在するのか?
するとしたら一体誰の体を乗っ取っているのか?
完璧な密室から脱出できるのは、本当に人狼だけなのか?
社交サロンのメンバーを含む10名以上を惨殺したのは誰?!

本編も登場人物は多い(今度は全員フランス名)のだけど、すらすらと頭に入ってくる手腕は見事。
ドイツ編と対になる城での事件だけに、殺害方法もやはり対。
でも「星気体(アストラル)兵団」を中核におくだけに、殺人者は神出鬼没。密室でのあり得ない惨殺や死体消失が続く。
ドイツ編と併せて、全ての謎がゴスホラーオチにならないことを祈る。
でも二階堂黎人ならきっと大丈夫。彼ならロジカルにこの大量の謎を解いてくれると信じている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2012年2月19日
読了日 : 2005年12月8日
本棚登録日 : 2012年2月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする