振り込め犯罪結社 200億円詐欺市場に生きる人々

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  • 宝島社 (2013年11月22日発売)
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詐欺犯罪が組織化するとこんな風になるんだというか、すごい練られ方。「あんなオレオレなんかに引っかかる方が悪い」なんて言葉、あれだけの被害が出ていたら確かに空虚だと思うが、実態なこんなだったんだなぁ。

彼らの中に、死ぬとき平均3000万貯蓄をため込んで死んでいく老人からあるカネを奪うのと、すでにカネが無い人にカード作らせたり、更に高利の借金をさせたりするのとどっちが悪かというロジックで研修する人達がいる。著者もそれに反論できないのだけれど。
うーん、そういう風に考える人、多分子供から喰われることに疑問を感じないということ、なんだろうな。

「まず駄目なのが、くさい奴。くらいっていうのは難しいんですけど、何を話させても芝居がかった感じに聞こえちゃう奴がいるんですよ。これ致命的で、くさい以外に『棒』『棒読み君』『大根』とか言われます。残念だけどこれは本人頑張ってもめったに改善されませんから、結構早い段階でクビになりますね」

結果が分かる詐欺業界だからこその評価だと感心してしまった。確かにコールセンターにも、いる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ・対談
感想投稿日 : 2015年6月26日
読了日 : 2015年6月26日
本棚登録日 : 2015年6月26日

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