昭和遺産へ、巡礼1703景

著者 :
制作 : 石黒謙吾 
  • 303BOOKS (2021年1月18日発売)
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感想 : 21
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若い人たちの間で、昭和レトロが人気になっている。昔からある喫茶店もその中の1つだ。建物や内装、メニューに今の時代にないものがあるからだ。




今回の本は、「47都道府県108スポットからノスタルジックな佇まいを」というコンセプトで、昭和レトロの世界を紹介している。




気になるのはやはり喫茶店だ。いろいろ取り上げているが、名古屋の喫茶店が気になった。名古屋の人は喫茶店が大好きで知られている。




「クッションとパーテーションの六角形が粋」という愛知県名古屋市にあるCOFFEE サン。巡礼日は2018年11月だ。創業は昭和39年で、内装は創業当時から変わっていない。




今のカフェには出せない雰囲気だな。



滋賀県彦根市にある「ペンダントライトの昭和空間に浸る」という喫茶パーラー 風月もいい雰囲気を醸し出している。




巡礼日は2018年11月で、老舗和菓子屋「凮月堂」の2階にある。ペンダントライトもきれいだが、ツタ模様に似たアイアンのフェンスも昭和の世界を物語る。




観光地に行くとあるものにロープウェイがある。昭和4年に運行した日本最古のロープウェイで、「機械遺産」に認定された、奈良県吉野郡にある吉野ロープウェイ。




巡礼日は2017年11月で、数ヵ月前にゴンドラが事故を起こして運休していた。しかし、2019年3月に、運転再開になったとある。




写真に写っている木造の駅舎は、運休中だったので寂しさを感じる。




ロープウェイでもう1つ、昭和35年製造で、関東最古で全国では2番目の古さを誇る埼玉県秩父郡にある宝登山(ほどさん)ロープウェイがある。




巡礼日は2012年6月で、著者は「キングオブ昭和遺産」と絶賛している。秩父三社の1つとして有名な宝登山神社がある。他は三峯神社と秩父神社だ。




山麓駅の内側を見ると鉄骨がむき出しになっている。迫力があると著者は述べている。さらに山頂レストハウスも、「高度経済成長期の雰囲気そのまま」とも述べている。昭和レトロを感じるにはぴったりの場所だ。ここのうどんはうまいそうだ。





巻末には全国昭和遺産巡礼1703スポット全リストが載っている。貴重な資料だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年2月14日
読了日 : 2021年2月14日
本棚登録日 : 2021年2月14日

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