◆今市子「百鬼夜行抄 9」
百鬼夜行抄の9巻。
相変わらず、尾白と尾黒のコンビがほほえましい。でも、今回は青嵐はあんまり活躍せず…しょぼん。
ちょっとまえにBSマンガ夜話の百鬼夜行抄の回をちょっとだけみた。
で、夏目房之介さまが、「こういうタイプのマンガは、通常、序列を求めたり、対立を描いたりする。が、今市子はそれを全くしないでここまで描いてるのがすごい」と言っていた。
で、それを頭において読むと、すごさがます。
なんせ、主人公律は、妖魔もののけが「見える」だけなのだ。長らく妖魔と付き合っているから、なんらかの力があってもよさそうなのに、相変わらず「見える」だけ。
このすばらしい、潔さ。
うむ。
これは、「潔さ」を愛でるマンガなのかもしれない。
そう考えると、あちこちに潔さというポイントが見え隠れしている。そして、潔くないものは、青嵐に食われたり、さ迷ったりしている。
まだまだ、この世界は深いのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
邦人作者名 あ~お
- 感想投稿日 : 2014年5月1日
- 読了日 : 2008年6月1日
- 本棚登録日 : 2008年6月1日
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