マッド・スカダーシリーズの新刊。前の3作が猟奇殺人を扱っていて派手だったけど、今回は地味。だが、その分内面的なものが濃厚になっている。上手い、とにかく文が上手い。そんでもって、構成がにくい。場面が変わって会話から始まるところが多いのだけど、一瞬誰と話しているのかわからない感じになるのだけど、そのわからなくなる困惑する微妙なさじ加減がぞくぞくするぐらい、上手い。
以前、何かで「ソリチュード」と「ロンリネス」、両方「孤独」と訳されるけれどそれは全く違う、っていうのを書いていたのを読んだことがある。これを読んでいる時、ずっとそれを思っていた。で、、ソリチュードを完全に書いてる作品だと思った。
読書状況:読み終わった
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翻訳作者名 ハ~ホ
- 感想投稿日 : 2009年11月9日
- 読了日 : 2002年3月9日
- 本棚登録日 : 2002年3月9日
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