高杉晋作: わが風雲の詩 (文春文庫 ふ 3-10)

著者 :
  • 文藝春秋 (1995年6月1日発売)
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本棚登録 : 132
感想 : 13
5

他の高杉晋作の本を読んでいないので、何とも言えないが、この本に限って言えば、ストーリー性は非常に優れ、高杉晋作という人物が丁寧に書かれており、すごくオススメしたい一冊。

この本では、あたかも自分が高杉晋作になったつもりに、主観的に物語を読まされてしまう。つまり物語に引き込む力が強い本。

何でそんなに引き込まれてしまうのか?

これは、物語と平行して読まれる晋作の「七言絶句」のおかげだろう。

高杉晋作は豪快なエピソードを中心に語られることが多いが「七言絶句」のおかげで晋作のナイーブな一面であったり、焦燥感だったり、多幸感だったり豪快な人物とは裏腹に、至って普通の人間臭さを深く感じることが出来る。

その"豪快"と"普通の人間臭さ"のギャップが、この人物の魅力の1つなのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年11月23日
読了日 : 2016年11月27日
本棚登録日 : 2016年11月23日

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