日経新聞で1年間、毎週土曜日に連載された都市エッセイ。1~12月、土曜日の数の分だけの都市名のタイトルがずらっと目次に並んでいる。一番多いのはやはりドイツだけれど、中欧、北欧、アメリカその他かなり範囲は幅広く、日本国内ですら行った場所は数えるほどしかない自分からしたら、お仕事の必要上とはいえよくぞこれだけの旅を重ねられたものだと驚愕。
1作1作は3~4頁なのでとても読みやすく、とかく引きこもりがちな当世、ちょっとした旅行気分も味わえて楽しかった。サボテンのトゲがめっちゃ刺さる話とか、親切な神父さんが殺人犯で蟻がきっかけで捕まる話とか、他の小説で使われていたエピソードが実話だったのにも驚きました。
読書状況:読み終わった
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○多和田葉子
- 感想投稿日 : 2021年7月24日
- 読了日 : 2021年7月23日
- 本棚登録日 : 2021年7月20日
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