指輪物語 (10) 新版 追補編

  • 評論社 (2003年12月1日発売)
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再読終了。こちら追補編は、本編の補足資料集。エルフの来歴、指輪が作られた頃からの上古の歴史と、ゴンドール、ローハン、ドワーフ、ホビットらのそれぞれの歴史。そして指輪戦争後の指輪の仲間のその後など。そして言語学者トールキンらしい、中つ国の言語の成り立ち(難しい)のほか、巻末には人名や地名の事典も。

個人的にはやはり、指輪の仲間の後日譚が切ない。フロドが去ったあと、サムは沢山の子供に恵まれ(長男の名前はフロド)そのうち一人の娘は、ピピンの息子と結婚。サム自身は充分に長生きしたあと、最後の指輪保持者として西方へ去る。

メリーとピピンもホビット庄でそれぞれ活躍するが、メリー102歳のとき、死期が近いことを悟ったローハンのエオメル王から一目会いたいと連絡が来て、メリーとピピンは荷物をまとめ家督を息子に譲ってローハンへ。エオメルを見取った後はゴンドールで余生を送り、亡くなる。

そののち、長命の王アラゴルンにもついに死が訪れる。ほとんどのエルフが西方へ旅立ったあともアラゴルンのために残っていたレゴラスは、彼の死後ついに船を作り、ギムリとともに西方へ旅立った。

「この船が去った時、中つ国では、指輪の仲間は跡を絶った。」

以下、第3紀年表(ゴンドール暦)から指輪戦争前の出来事(おもに誕生年)を少し抜粋。レゴラスの誕生日はなぜかない(※映画では裂け谷の双子よりちょっと年上設定)サムとファラミアはため年なんですね。

130年 エルロンドの息子、エルラダンとエルロヒア生まれる
241年 アルウェン・ウンドーミエル生まれる
1050年 緑森を影がおおうようになって、人々、初めてこれを闇の森と呼ぶ
2890年 ホビット庄にビルボ生まれる
2931年 3月1日、アラソルン二世の息子アラゴルン生まれる
2942年 ビルボ、指輪を持ってホビット庄に帰る
2968年 フロド生まれる
2978年 デネソール二世の息子ボロミア生まれる
2983年 デネソールの息子ファラミア生まれる。サムワイズ生まれる
2991年 エオムンドの息子エオメル、ローハンに生まれる
2995年 エオメルの妹エオウィン生まれる
3018年-3019年 指輪戦争 3月25日 指輪滅却

※目次
A 王たち、統治者たちの年代記
 1 ヌメノールの王たち(ヌメノール/亡国の民の王国/エリアドール、アルノール、そしてイシルドゥアの後継者たち/ゴンドール、またアナリオンの後継者たち/アラゴルンとアルウェンの物語)
 2 エオル王家
 3 ドゥリンの一族
B 代々の物語(西方諸国年代記)
 第二紀
 第三紀(大いなる年の年表/パラド=ドゥアの崩壊より第三紀の終りにいたるまでの主要事項の年表/指輪の仲間に関するその後の出来事)
C ホビット家系表
D ホビット庄暦(永年使用)
E 書き方、綴り方
 1 単語及び固有名詞の発音
 2 書記法(フェアノール文字/キアス)
F 
 1 第三紀の諸言語と諸種族(エルフのことば/人間のことば/ホビットのことば/そのほかの種族のこと)
 2 翻訳について(三つの名前についての注)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  ○トールキン
感想投稿日 : 2020年3月30日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年8月8日

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