こちら『ランドリー新聞』編集部 (世界の子どもライブラリー)

  • 講談社 (2002年2月20日発売)
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感想 : 17
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カーラ、ランドリーは4年生のとき引っ越しして、半年後たった現在は5年生。白いブラウスに格子のスカートを履いた目立たない女の子。

カーラの145番教室は、ラーソン先生が担任。いつも大騒ぎで保護者からはウチの子をラーソン先生のクラスにしないて欲しいと校長宛にお手紙が寄せられる。ラーソン先生は新聞ばかり読んでいて授業らしい授業をしない。 
カーラは10月の金曜日に誰にも言わずに『ランドリー新聞』第1号を発行して、教室に掲示した。子ども達はランドリー新聞をみんなで見ていた。ラーソン先生もよくかけている記事ばかりだと喜んで読んでいたら編集部だよりにはラーソン先生が授業をしないのに給料をもらっている事が書かれていた。

かつては3年連続で年間最優秀教師賞を貰っていたラーソン先生だが疲れてしまって、今はやさぐれている。
ランドリー新聞をきっかけにラーソン先生は、私生活は児童にとって関係がないことを考えて、反省した。そして変わろうとした。

カーラはクラスメイトの助けを借りてランドリー新聞の2号を「真実と思いやりをモットーに」として出した。(カーラは4年生の時に前の学校で新聞を出していたが、両親の離婚で心が荒れていたので、誰に対しても意地の悪い態度だった。新聞を作る姿勢も意地悪だったので、前の学校でも揉めた。今回新聞を書いて出した時それをお母さんから指摘されてカーラは反省した。2号からは態度を改めることにした。)

校長のバーンズ博士はラーソン先生を辞めさせるために、ランドリー新聞に落ち度がないか(学校新聞に載せるべきでない記事はないか)に目を光らせていた。そして、持ち込まれた物語(個人的体験談だったようだ)の「悲しみをのりこえて」を12月の9号に見つけた時、バーンズ博士はこれは、使えると考えた。

ラーソン先生は辞職の危機に直面するが、そこでとったラーソン先生の行動とは?カーラ達の機転の利いたやり方とは?

新聞とは?表現の自由とは?憲法とは?など社会科の学習に役立つ。反省してやり直す、親の離婚でダメージを受ける、自分で考えて行動するなど色んな事を考え学べる本だ。小学校高学年、中学生にぜひ読んでもらいたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童
感想投稿日 : 2022年8月9日
読了日 : 2022年8月9日
本棚登録日 : 2022年8月9日

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