読むのが苦しくて一時中断していたが、やっと読み終わる。神経症のことがたくさん書いてあったが、この本を読んで神経症になる人もいるんじゃないかとすら思う。
フロイトの言っていることが完全に正しいとは思わないが、少なくともある程度の真理は含まれているはずだ。それがこれ程気分を悪くさせるものだとすれば、真理というものは人を苦しめるものなのかもしれない。
近代科学の基礎となったのは、ダーウィン、マルクス、そしてフロイトであると何かの本に書いてあり、少なくともこの3人の本ぐらい読んでおこうと、まずフロイトを読んだ。しかしフロイトがこれほど負担だったとすると、ダーウィン、マルクスを読むのがちょっと怖くなってきた。調子のいいときに読もう。
私にとってこの本が苦しかった一つの理由は、やはりキリスト教に関係がある。科学は、神の名によって説明されていたことを、神の名を用いずに説明しようとする。時には、神の名によって良いとされていたことを否定する。それを聞くのは苦しいが、しかし科学を否定してはならないと思う。神なしで説明できることは、神なしで説明するべきだと思う。本当に神の名によってしか説明できないことは何なのかを知るために。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年3月5日
- 読了日 : 2008年3月30日
- 本棚登録日 : 2017年3月5日
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