すべては今日から

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  • 新潮社 (2012年4月27日発売)
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読書をする人は、しない人と比べて人生が4〜5倍豊かになると評者は信じている。

今や、想定外の事故や不祥事が頻発する、不測の事態大国、日本。その要因は、本を読まないこと、それも小説、つまりフイクションの類をまったく読まないことにあると考えるのは偏見であろうか。 ノウハウ本やビジネス書、つまりは仕事に即役立つ専門書の類は読んでも 一切読まない。言葉を替えれば、人間の大事な人格形成期である子どもから青少年時代はもちろ んのこと、立派に成人しても文学というものにまったく親しむことなく、人生を送る人たちが今 やほとんどのようなのだ。

物心ついた頃から、家にいる時の父といえば、本を読む姿が一番当たり前だった。ゴルフをは じめ他にも趣味はあったのだが、記憶に残っているのは書斎や居間のソファ、あるいは食卓で本 に読みふける父のイメージだ。きっと、それが父にとって最良の休日の過し方だったのだろう。 本の話で思い出すのは、家族でハワイに旅行したときのことだ。大のヨーロッパ好きを自認し とりこ ていた父はある時、ハワイに行って以来すっかり虜になり、年に一、二回は家族を連れていくよ うになった。「もっと若いうちから行っておけばよかった⋯⋯」と本当に悔しそうに話していた が、ハワイの気候風土が父の感性に合っていたのだと思う。だが、結局のところハワイへ行って 世界に浸り続けていた。僕と母と姉は、父をひとりアラモアナの書店に かけるのだが、しばらくして書店に戻ると、まだ本を物色している。そこ 時間をおいて迎えに行き、大量の本を抱えて嬉しそうな父だけをホテルに送り届けるというのが 常だった。買い物などには全く興味のない父は、プールサイドやベランダでひたすら本を読み続 けていた。

※北川 大祐(きたがわ だいすけ、1969年10月8日[1] - )は、実業家、元タレント。現在は児玉清事務所代表取締役、事務用品の販売・卸会社の株式会社チカダ代表取締役社長。タレントとしてのデビュー当初は父・児玉清が経営していた児玉清事務所に所属していたが、後にアダムスモデルスに所属した。東京都渋谷区出身[1]。タレント活動では当初「児玉 大輔」で活動していた[1]が、後に「北川 大輔」で活動していた。父は俳優・タレントの児玉清、母は元女優の北川町子。  
来歴・人物
玉川大学卒業[1]。中学生時代からバスケットボールを続けていた[1]。タレントとして1988年5月24日にテレビ朝日系列放送テレビドラマ『火曜スーパーワイド・手料理かあさんと高校生花嫁の新家族ゲーム』でデビューしたが、このデビュー作がいきなり準主役、父との共演でも注目を集めた[1]。デビューした1988年当時は玉川学園高等部女子バスケットボール部のコーチもしていた[1]。その後はドラマの端役での出演が多かったが、後にモデルとして活躍し、CMにも出演していたこともある。後に引退して、現在は先述の通り、実業家として活動している。姉がいるが、2002年に胃癌で死去した(36歳没)。後に父も姉と同様、2011年に胃癌で死去した(78歳没)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年7月18日
読了日 : 2023年7月16日
本棚登録日 : 2023年7月16日

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