永井荷風 (講談社文芸文庫 いB 1)

著者 :
  • 講談社 (1989年1月1日発売)
3.20
  • (0)
  • (1)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 24
感想 : 3
4

磯田光一 評伝形式の 永井荷風 論、

日記(断腸亭日乗)より、小説から永井荷風論を展開。著者は 西欧の個人主義、父への反発、イデスとの愛、隅田川の神話性に目付けして 各小説の執筆時の永井荷風の心情を説明している。


人間としての永井荷風には共感できない。もっと快楽主義者だと思っていたが 徹底した個人主義だった
*徹底した個人主義〜友情の本質は 異郷で病んで餓死する場合でも 互いに助け合わないこと
*荷風の半生の結論「人間は互いに不可解の孤立にすぎない」
*有用の観念によって国家に奉仕した父に反発し、あえて国家に対して無用であることを意欲
*荷風の子孫否定論〜彼の生の本質を貫く中心概念


読んで見たいのは「腕くらべ」「下谷叢話」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月1日
読了日 : 2019年12月2日
本棚登録日 : 2019年11月29日

みんなの感想をみる

ツイートする