7年ぶりということで、まさに待望の一冊だったのだが、冒頭からいきなりショックを受けることになる。
このシリーズのタイトルが「冒険」「回想」ときたのに今回「生還」というのに、どうも違和感を持っていた。僕の持っている新潮文庫版ホームズでは「帰還」だったからだ。
喜国さんも、そこは悩んだらしく、周囲の人間にリサーチされたようで、綾辻行人さんや有栖川有栖さんは声をそろえて「生還」とお答えになったとのこと。何でも創元推理文庫版は「生還」になっているのが理由だそうだが、僕の中学高校時代に揃えた時は、ホームズの全長短編が揃ってるのは新潮文庫版だけやったのに、なぜ僕より年上の敬愛するお二方(喜国さんも入れるとお三方)が創元推理文庫版を推すわけ?
まあ、このエピソードも最後には驚愕のオチがつくなど、ブランクを感じさせない本棚探偵の活躍!?の数々。
函入りの装丁も含めて、本好き、ミステリー好き、古書好きには買って損はない一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
喜国雅彦
- 感想投稿日 : 2011年8月9日
- 読了日 : 2011年8月9日
- 本棚登録日 : 2011年8月6日
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