ナチ党が政権を獲得する前夜を描く。ベルリンの貧民街にすむゲープハルト家のヘレの弟のハンスの目で見たナチ党が勢力を得ていく様子を活写する。ようやく工場の倉庫係りに雇われたもうすぐ十五歳になるハンス。彼の兄は共産党員だ。父も以前は共産党で、母は今でも共産党だ。工場の上司は社会民主党であるがハンスに目をかけてくれる。どちらも左派のはずなのに党は犬猿の仲である。その間を縫ってナチ党が力を得ていく。国が二分し、家庭の中も二分する悲劇が起きる。そして最後にはヒトラーが首相になる。
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本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年10月11日
- 読了日 : 2013年11月24日
- 本棚登録日 : 2018年10月11日
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