コミュニケイションのレッスン (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房 (2016年1月9日発売)
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本棚登録 : 373
感想 : 11
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鴻上さんの前作、孤独と不安のレッスンから興味をもった本です。
この方の作品はある種実用書です。そして、少し抽象的に、幅広い話題も残しています。
営業職や、事務職、専門職問わず、悩みがちなテーマにズバッと切れ込みを入れてくれるからです。
(これが、営業のための・・・といった本だったら私は手に取らなかったでしょうね)

人間同士の関係。その変化と対応方法。
この話題に全く興味がない方は少ないのではないでしょうか。
加えて、そういった万人向けのテーマを平易な文章で書くところに、この人の魅力があります。

もう1つ、これは私が好きな外山滋比古さん(故英文学教授)にも言えることなのですが、優しく「コツン」とやられる文体です。小粒でもピリリと辛いと言い換えてもいいでしょう。
私達が当たり前だと、そう思い込んでいる対人スキルに対して、ノーと言う。それを実際の体験談を踏まえながら、優しく書き換える。
この文体だからこそ、腑に落ちます。それでいて、読書前と読書後で気づくことがフレーズで伝えられるほど違うのです。

日々の生活から大転換を求めない。ゆっくりじっくり変えて行くためにおすすめな、生活習慣アドバイス本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 実用書
感想投稿日 : 2021年7月13日
読了日 : 2021年7月13日
本棚登録日 : 2021年6月11日

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