鴻上さんの前作、孤独と不安のレッスンから興味をもった本です。
この方の作品はある種実用書です。そして、少し抽象的に、幅広い話題も残しています。
営業職や、事務職、専門職問わず、悩みがちなテーマにズバッと切れ込みを入れてくれるからです。
(これが、営業のための・・・といった本だったら私は手に取らなかったでしょうね)
人間同士の関係。その変化と対応方法。
この話題に全く興味がない方は少ないのではないでしょうか。
加えて、そういった万人向けのテーマを平易な文章で書くところに、この人の魅力があります。
もう1つ、これは私が好きな外山滋比古さん(故英文学教授)にも言えることなのですが、優しく「コツン」とやられる文体です。小粒でもピリリと辛いと言い換えてもいいでしょう。
私達が当たり前だと、そう思い込んでいる対人スキルに対して、ノーと言う。それを実際の体験談を踏まえながら、優しく書き換える。
この文体だからこそ、腑に落ちます。それでいて、読書前と読書後で気づくことがフレーズで伝えられるほど違うのです。
日々の生活から大転換を求めない。ゆっくりじっくり変えて行くためにおすすめな、生活習慣アドバイス本です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
実用書
- 感想投稿日 : 2021年7月13日
- 読了日 : 2021年7月13日
- 本棚登録日 : 2021年6月11日
みんなの感想をみる