くさいはうまい (文春文庫 こ 36-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年7月7日発売)
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本棚登録 : 151
感想 : 10
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 発酵学の博士が世界中の発酵食品とくさい食べ物をまとめたエッセー。

 納豆やチーズなど生活でおなじみの発酵食品の起源や作り方、効能などがまとめられていてデータベースとしてとても有用。
 世界中の珍しい発酵食品の話も興味をそそる。中でも何十羽もの海鳥を一頭のアザラシの中にぶちこんで2年ほど土の中で寝かせてから食べるイヌイットのアザラシの一頭漬け(食べるのは鳥の方)キビヤックと、毒があるフグの卵巣を糠漬けにすることで毒を分解させる石川県のフグの卵巣の糠漬けは特に印象に残った。

 表紙の納豆のドアップが素晴らしい。残念なのはこのような写真が表紙にしか使われていないことだ。
 確かに匂いを伝えるのは難しいが、全ての登場食品に表紙の様なドアップのカラー写真を挿入すれば、臭さが伝わってくる本ができただろうにもったいない。
 ぜひフルカラーバージョンを出してほしい。けっこう需要はあると思うのだが。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自然科学・環境
感想投稿日 : 2011年11月28日
読了日 : 2011年11月27日
本棚登録日 : 2011年11月6日

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