数学に情熱を燃やす少年少女の物語。
「数学」をめぐる、登場人物の悩みや喜び、揺れ動く感情の描写は読んでいてワクワクするものがあった。
登場人物の沸き上がる焦りにも似たような情熱を感じ取れる文章ではあったが、力不足の感もいなめず、場面が変わる度にその急さに驚くこともある。登場人物の名前がとにかく読みにくいところが更に読みにくさを助長する。名前に数字を絡めようとしているのだろうことは分かるのだが、あまりにも分かりにくい名前なので、気が散ってしまう。
ラストの京が「一ノ瀬の十問」を解いたという知らせを聞いた栢山と皇が顔を見合わせたとき、彼らの間で共有された思いは何だったのか? それまでの描写から読み取れる? それとも、続編で明らかにさせるはずの伏線なの?
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2022年2月19日
- 読了日 : 2020年8月21日
- 本棚登録日 : 2022年2月19日
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