わたしの幸せな結婚 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2019年1月15日発売)
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本棚登録 : 4394
感想 : 265
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シンデレラのような境遇に置かれた主人公が、美麗で本当は優しき名家の当主と結ばれるお話。
さあ、一緒にキュンキュンしましょう!

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幼い頃に母を亡くし、義母と義妹に虐げられて育った美世。
もともと父母は、異能の力を宿した子を望む人々の思惑により、父と義母との仲を引き裂く形で結婚した。
そのため義母は、後妻に入ったあとから、美世に激しい憎しみを向けていったのだった。

そんな中、美世に持ち込まれたのは、異能の力を持つ家の中でも特に名家とされる久堂家当主・清霞(きよか)との縁談だった。
清霞は冷徹で、婚約者候補たちはすぐに逃げ出してしまったと噂されていた。
しかし生きる意味を見失い、どこにも居る場所がない美世にとっては、とるに足らないことだった…

こうして美世は、清霞のもとを訪ねたのだが…

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ベタな設定の恋愛ファンタジーですが、キュンが常日頃足りない者としては、美世と清霞のまわりに意地悪な輩が増えれば増えるほど、キュンとしてしまうのでした。
結局のところ、わたしは王子様に守ってもらいたい願望は捨てきれない女子なのであります。
現実世界では叶いそうにもない願いなので、こうして虚構の世界で王子様に守ってもらっております。

あとがきにもあるように、舞台は明治・大正時代をモデルとし、清霞は異能者として軍に務めているという設定です。 
ちょっと「はいからさんが通る」みたいな感じですね。美世の性格は全然違いますが…
ただこの巻では、異形に対して異能が使われるよりも、身内のいざこざ中心のお話だったので、異形とのカッコイイ戦いを期待した方はちょっと物足りないかもしれません。
いや、でもタイトルからは異能の力が出てくる話とは推測しにくいので、異能バトルを期待して手に取る方は少ない…かな??

恋愛ものとして捉えれば、キュン度はなかなかなものです。
冷徹だけど実は優しく、主人公を守るためには爆裂な力を発揮する王子様に、ぜひわたしたちも守ってもらいましょう!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年8月9日
読了日 : 2021年8月4日
本棚登録日 : 2021年8月5日

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