物語は50代の後藤篤子が、高額な娘の結婚式費用負担に悩んでいるところから始まります。
義父の葬式費用、夫の妹夫婦や義母との関係、習い事で出会ったサツキたちとのやりとり、そして、夫婦揃っての失業・・・
50代の篤子には、次々と財政的な危機がおとずれるのですが、作中でも友人から指摘があるように、篤子自身も実はプライドが高い人間のため、いまひとつ篤子を応援するきもちになれませんでした。
ほどほどの生活をしてきた篤子の人生を考えてみれば、小さなプライドを捨てられない篤子のことも理解はできます。
けれど、共感はできない…
主人公に寄り添えない…
ここが実は、読んでいる上で最大のハードルであり、もやもやポイントです。
もちかかる問題は参考になりますし、文章はすごく読みやすいです。
読み終えるにはいくつものもやもやポイントを越えなくてはいけませんし、残念ながら読後感もスッキリしませんが、もし読みえられたならきっと、「よし、プライドを高く持ちすぎたまま、年をとることは今すぐやめよう!」ということだけは、心から思えるでしょう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2019年12月24日
- 読了日 : 2019年12月24日
- 本棚登録日 : 2019年12月24日
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