2020年の春、子どもたちは予期せぬ長~い春休みとなりました。
学校からの課題も終わり「小1娘よ、さてなにをしよう?」と相談の結果、国語の教科書でオススメされている本を読んでみることにしました。
レオ・レオーニ作「ニコラス どこにいってたの?」は、そんな中の1冊です。
すでにレオ・レオーニ作「スイミー」を学校で習っていた娘は、「あっ、スイミーの人の本だ!」と、興奮気味にくいつきました。
読み聞かせをしましたが、最後はタイトルからはまったく想像できない教訓に着地し、「深いなあ~」と感嘆しました。
かわいらしい絵にも関わらず、ラスト近くでのねずみたちの怒り・憎しみがこもった絵は、哀しい絵です。
娘はその絵にとてもびっくりしたようで、最終ページを読み終えたあともそのページまで戻って、倒れた鳥の絵をじっとながめていました。
でも、その絵があるからこそ、ラストページでねずみのレイモンドおじさんが言う言葉に、オトナも子どももハッとするのです。
おりしも、今の社会状況のなかでこの本を読んだことは、貴重な体験になりました。
「怒り、憎しみ、そして哀しみ、そこから生まれる決めつけに、心がとらわれていませんか」
そんな問いかけが、聞こえてくるような絵本でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本・児童書
- 感想投稿日 : 2020年3月22日
- 読了日 : 2020年3月21日
- 本棚登録日 : 2020年3月21日
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