八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2009年5月18日発売)
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かつて大坂の天満一兆庵で働いていた澪。大坂の店が火事に遭い、東京店の佐兵衛を頼って東京に来たが、佐兵衛は行方不明で店は潰れていた。澪は蕎麦屋のつる屋で働いて、天満一兆庵を再建することを目標とするが、大坂と東京の味の違いに戸惑い…

ぴりから鰹田麩、ひんやり心太、とろとろ茶碗蒸し、ほっこり酒粕汁。全部美味しそう、いや、美味しいに決まってるでしょう。

佐兵衛はどこにいるの?
小松原さまは、何者?
幼馴染の野江ちゃん、生きてるような気がする…
そう思いながら読んでいくと、ちゃんと第1巻として感動の終わり方をしつつ、
「ああぁぁ!ずるい、次の巻を読みたくなるヤツやん!」
という絶妙な物語になっています。

下がり眉の澪の眉が更に下がることによって、嬉しさ、悲しさ、すべての感情がダイレクトに伝わってきます。『雲外蒼天』な澪の姿が気持ちがよかった。そして優しくてかっこいいご寮さん、野江ちゃん、周りの人たち、みんなステキだった。
最後の1行に涙です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月24日
読了日 : 2024年2月24日
本棚登録日 : 2024年2月24日

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