高校生の咲楽香乃は
鎌倉でお香やさん「花月香房」を営む
祖母の家に暮らし時々お店を手伝っている。
香乃は、人の心の動きを香りで感じることが出来る不思議な能力を持っていて
表情には見えていない、内に秘めた揺らぐ心の香りを嗅ぎ取っては
胸を痛めている人の心に、少しでもどうにかあげられることはないかと
優しく手を差し伸べる──
シリーズ2は鎌倉に訪れた夏シーズン。
香乃ちゃんは高校2年生なのだけれど
とっても大人だなぁ....
人の心の内側が見えて(匂って?)しまうから
それがその人の見た目とは真逆の顔をしていたりするものだから
悲しいことや苦しんでいることを隠したくなる気持ちとか
表に出したくても出せないでいる気持ちなんかがわかってしまうのね。
だから人に優しくなれるのね。
香乃ちゃんはほんといい子...
4つの連作のお話はどれもちょぴりミステリアスな香りがして
香乃ちゃんがさりげなくそっと匂いを嗅ぎ取って、雪弥さんが
優しくすっと良い香りに変えていく....。
ほっこり温かで微笑ましい香りが辺り一面に立ち込めます。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年8月20日
- 読了日 : 2017年7月30日
- 本棚登録日 : 2017年8月10日
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