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- / ISBN・EAN: 4988105027480
感想・レビュー・書評
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「映像翻訳者として、小津映画を観ていないのは恥ずかしいこと」と、翻訳学校の授業で言われた言葉に納得。世界の名作です。決して時代遅れじゃない、時代・世代・国を超えた「家族」というテーマの普遍性を感じました。観終わった後(観てる最中から)親孝行がしたくなる映画です。私にとって初の小津監督作品。他の作品もぜひ観ていきたいです。
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ゆったり時間が流れていた時代。
それでも変化はあり、家族の在り方や親子の関係に変化が表れている。
そんな微妙な変化が含まれる何気ない日常を、斬新な映像で切り取った作品か。
会話も味があるしクセも強い。
日本ってこんなだったんだという意味でも、今見て斬新。 -
原節子 笠智衆 尾道 冷たい家族 たらい回し 籍を抜いたら 私って非道い女なんです ありがーとー
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かつて日本の女性はこんなに慎ましやかで可憐だったんですね。働きアリみたいにソワソワ動き回ってる姿も面白い。日本の懐かしい古郷をみた気持ちになりました。親との関わりを通じて、きっと誰もが感じるであろうやるせなさだとか、成長するにつれて変化する人間の心、合理主義的な大人の心模様が鋭く描かれていて、共感を誘う作品。
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オーディオコメンタリーでの
笠智衆のカラッとした毒舌に
恋に落ちました -
お父さん役とお母さん役が、素晴らしい。やっぱり昔の映画は素晴らしい。理想のおじいちゃんおばあちゃん像だな。穏やかで。
日本語が、優しい。本当に日本語が、和んで心地いい。おもてなしの気持ち。心。 -
あかん。こりゃあ名作だ。
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群像劇。ゆっくり時間が流れていた頃の東京。光に浮かび上がる影がいちいち美しい。
個人化の時代を、それをそれとして、時代の流れとして肯定する。旧来の家規範が消えていくことを皆寂しく思いながらも、どうしようもない。最後には、やはりその規範が限界なのを知っていて、自ら否定しなければならない。どうしようもない孤独が襲う。
そうか、この映画は「どうしようもない」のだ。もちろん良い意味で。大きな大きな救いが最後に残っている。それは希望とか祈りとかと言うのでしょう。見ているこっちも縋りたくなる祈りだった。
東京は近くなったねえ、と最初に言って、帰りには大阪は遠いけえ、になる。会うことで心の距離を再認識させられることは往々にしてある。気遣いと優しさでずっと笑顔でいても、そこで思っていることが出てしまう自然さ。すごく遠く感じる。
紀子さんが白くて眩しすぎて。不自然なくらいに聖人で続いていって、ずっと疑ってあのラスト。悶絶しました。
これは三回ぐらい見ないとな、と想っております。