サラと魔女とハーブの庭

著者 :
  • 宝島社 (2020年10月9日発売)
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本棚登録 : 588
感想 : 47
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『西の魔女が死んだ』を思い出しながら本を読んだ。思春期特有の、子どものままでいたい、大人になりたい、おそれ、不安定などが描かれる。中学生になって、居心地の悪さを感じている由花。サラという由花にしかみえない存在。魔女の血を引くといわれる祖母のお店で少し休憩するお話。ハーブのお店で癒されながら、由花は少し大人になっていく。お店をひらくきっかけになっという東日本大震災。もう少し祖母がどういったことを思い、生きてきたのかお店を開くことの背景も知りたいなと思った。お店の人とのやり取りの中で、主人公が気づかなかった、知らなかったこともあるのでは。もう少し描いてほしいなと思った。きっと主人公がもう少し大人になって、祖母との関係が深まれば物語はつづくんだろうなと。休憩が必要だった、癒しが必要だった由花がもう一度、自分の世界で新しく一歩を踏み出す。ちょっと物足りなく感じたけれど、読みやすいので、中学生も読んでくれそうだなと思った。

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(日本)
感想投稿日 : 2021年9月2日
本棚登録日 : 2021年8月16日

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