自身のアルコール依存症の経験をもとにした小説
安いトリスウイスキーを飲みながら読みたい
かなりおしゃれな題名だが主人公はアル中患者
アルコール依存症に関する資料が詳細に引用されていたり
禁断症状による幻覚もとてもリアルで
酒飲み人間には勉強になると思う
文章からもアルコールに酔った臭いがするのに、どこか醒めた視点の小説
酒を飲まない人にはおそらく酒に溺れたダメな男の物語
「社会生活が問題なんですよ。一歩病院を出たら、飲み屋やバーや自動販売機だらけなんですよ。病院の外はね、アルコールの海なんですよ」
病院で出会った他の患者や、担当の医師との会話でアルコールについて一緒に考える
クライマックスの『アルコホリック家族とネットワーク・セッションによる援助・症例(一)』という資料
アル中患者が周囲にどれほどの悲劇を生んでしまうのか主人公は思い知る
それがきっかけで退院し、トリスバーでミルクをストレートで頼むラストはとても感動的だった。
お酒はほどほどに。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内文学
- 感想投稿日 : 2013年3月27日
- 読了日 : 2010年5月11日
- 本棚登録日 : 2013年3月27日
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コメント 1件
yuzlogさんのコメント
2013/05/27