BLACK JACK (10) (秋田文庫 1-10)

著者 :
  • 秋田書店 (1993年7月1日発売)
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感想 : 36

【再読】
「戦争は人間のひとりやふたり殺しても罰せられん。だが・・・・・・戦争が終わるととたんに殺人は犯罪になってしまう。こんな不都合なことがあるのか⁉」

今巻でやはり印象に残ったのは『えらばれたマスク』や『骨肉』などの、ブラックジャックの実の父親との話でしょう。また、それに関連した、様々な家族が出てきたのも印象的です。家族を殺されたという憎悪だけで生きる女性(『復しゅうこそわが命』)。娘の自慢の父親を演じる男(『カプセルをはく男』)。家族の復讐を果たそうと何度もターゲットを殺す医者(『あつい夜』)。人質に泣き叫びながら戻って来いという誘拐犯(『身の代金』)。
それぞれの家族の形は様々で、抱いているものも全く違う。そんな人間の複雑な感情を、マンガという媒体で表現している手塚先生は、本当に神様みたいですね。

(特に好きなお話3つ)
『カプセルをはく男』
『骨肉』
『あつい夜』

読書状況:積読 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月8日
本棚登録日 : 2021年9月8日

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