「資本主義バンザイ!」という内容ではなく、わりと資本主義の現在の問題点、今後の課題といったところをクローズアップするような内容。
14歳の時にこれを読んだとして、当時の僕に理解できたとは思えないけど、もし読んだとしたら、ちょっとだけ社会への視線が変わってたとは思う。
最近、こういう本を読んでて思うのは、民主主義と資本主義のタッグというのは、嫌でも誰かと自分を比較してしまう側面があるということ。これにSNSとかが加わることで、その比較をさらに加速させてくるから、どうにも疲れる。
共産主義や独裁主義って、この比較を無意味化する側面もる。競争に疲れると、安定を望むようになる。なので、ベーシックインカムみたいのが注目される。(ベーシックインカムのの理想には共感するけど、現実的な社会制度としては難しいと思う)。
それでも、現代社会というのは資本主義なしで成立しないのも事実。なので、そのルールの中で快適に生きる道を探すしかないかな。
この本の中で、印象に残ったのは「”金さえあれば”も市場の長所。誰も排除されることのない世界」というフレーズ。
信用や人間関係といった感情に縛られず、ただ金というルールだけで取引される市場という世界はフェア(もっとも、金そのものがその価値に対する信用で成立してる矛盾もあるけど)。あらかじめ提示された同じルールの中で戦うことが、資本主義の理想かな。と思う。
こういう本も読んでみると面白い。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年8月24日
- 読了日 : 2019年8月22日
- 本棚登録日 : 2019年8月24日
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