第二次世界大戦にて捕虜となった1100万人のドイツ兵を綴った一書。
ボリュームといい内容といい素晴らしい一書だった。一般論ではナチスがユダヤ人を強制収容所に送り込み虐殺したという認識でしかないが、ドイツ兵も敗戦後にソビエト軍の捕虜となり強制労働を強いられ高い確率で死んでいった。
大変厳しい強制収容所の環境の中でもハンストを行ったり脱走をくわでたりソビエトから逃亡したりなど最悪の状況下でも反抗を続ける人間力も描かれるが、それ以外は人間の想像を遥かに超えた最悪の環境である。
如何にソビエト軍の捕虜収容所が最悪の状況下だったのか、果たしてナチスドイツだけが悪者なのか…戦後の粗悪に捏造された歴史の実態が見事に暴かれる一書。
読書状況:積読
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2010年6月18日
- 本棚登録日 : 2010年6月18日
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