現代の社会学、特にプログラミングされた社会性について考える際、ファストフードというジャンルは正に現代の社会性を映す上で最も分野だと思う。
第二次世界大戦後のアメリカでの工業化により如何に早くて大量に食料を作り販売するかを追求していく中でマクドナルドを初めとした異様なファストフードが台頭し、それまでの伝統的な食事や食べ物の倫理観というものが欠落していった。
このようなシステムやプログラミングに支配される現代において日常的に食べる食べ物にさえ無関心になり、溢れかえる広告という洗脳が正常な思考を阻害している。そして伝統や食物環境を破壊するファストフードに対して全世界各地で想像以上の反乱運動が起きていたのも初めて知った。
マクドナルドらファストフードや現代社会学に関して漠然とした疑問は存在するが、解釈する一つの手段として本書はなかなかの良書だ。
個人的に印象に残ったのはインアンドアウトのハンバーガー。一度アメリカに行く機会があればインアンドアウトに行ってみたい。
読書状況:積読
公開設定:公開
カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2010年6月18日
- 本棚登録日 : 2010年6月18日
みんなの感想をみる