デモクラシーとは何か

  • 岩波書店
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000027182

作品紹介・あらすじ

デモクラシーについて考える旅には、やっぱり有能なガイドが必要だ。「どんな規準が必要条件となるのか?」「資本主義との影響関係とは?」「果たしてデモクラシーは勝利したと言えるのか?」。この政治システムの理念と実践に向けてあらゆる問いを投げかけ、その限界と可能性を明快に整理する。辣腕ガイド、R・ダール氏による究極のデモクラシー案内。

感想・レビュー・書評

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  • 私は政治学初心者の人間ですが、民主主義の勉強を始めようと思い、とりあえず本書を手に取ってみました。その意味では期待を全く裏切らず非常に読みやすい本だと感じました。訳者あとがきを見ると著者のダール氏は、どちらかといえばアカデミックな著作が多い中で本書は政治学初心者でも読めるようにと書かれて本だということで、その意味ではまさに第一歩としての良書だと感じました。翻訳も非常に読みやすかったです。デモクラシーの歴史、類型、デモクラシーを育む環境要因、疎外する要因、また資本主義と民主主義の関係性など幅広いトピックをわかりやすく解説した本です。ダール氏の違う著作に挑戦してみようと思いました。政治学初心者にはおすすめです。

  • 著名な政治学者のデモクラシーの教科書

    一昔前のもので、その役目を終えた感がします
    他の教科書で足ります

    最近のデモクラシーの本でも民主主義擁護が説かれますが、それは主にデモクラシーが定着した先進諸国での機能不全を取り上げています

    それに対し、この本は独裁や権威主義体制に比べて民主主義が優れている点はこれこれといった側面が強い

    そして、教科書的な点で言えばデモクラシーの歴史から始まり採用する制度の解説、戦後に民主主義を採用した新興国についてなど、かなり幅広いテーマを扱います.しかし、かえって資格試験用のテキストを彷彿させるレジュメ調の薄い記述になってしまっており、退屈でした

    以上から、著者を追っている人以外は手に取る必要はないと思います

  • 民主主義について一般読者に向けて書かれた本。

    本書では民主主義がなぜ他の制度(独裁やアナーキズム)に比べて、優れているかが書かれている。民主主義は広義的に解釈すれば、アテナイまで遡ることができ奥が深いし、この本もそれについて言及している。勉強にはなったが考えれば考えるほど、抽象的な議論は分からなくなる、、何度も読み直す必要がありそう。

  • デモクラシーの教科書というべきか

  • デモクラシーとはある政府が民主的かどうかということ、そしてどの程度民主的なのかということを判断するためには、どんな基準を使ったらいいのか、ということ。
    デモクラシーは人々が自分たちの基本的な利益を守るために役立つ。
    デモクラシーを採用している国は、概して非民主的システムの国に比べて経済的にもメリットがある。教育を受けた労働者はイノベーションと経済成長に貢献できる。
    政治は科学ではない。個人的な方針を決めるときでも政府が政策決定を行うときでも、重要な決定にはいずれも事実上、倫理的な判断が必要とされる。

  • デモクラシーこそ最良の統治手段として、その限界と意義を整理して叙述。『現代政治分析』も読んだほうがいいのかな。

  • 分かりやすい、教科書としてはよいです。
    デモクラシーをこれから勉強するという人にお勧めです。

  • この本は冒頭でフランシス・フクヤマの諸説を批判するかのように、民主主義が国際社会で勝利したという主張を斬っている。その政治学の巨匠が描く民主主義の再定義とは?一読あれ。

  • 資本主義とデモクラシーの互いに強めあい、かつ阻害しあうアンビバレントな関係。

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