フジツボ――魅惑の足まねき (岩波科学ライブラリー〈生きもの〉)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000074995

作品紹介・あらすじ

泳ぎ、歩き、逆立ちし、慎ましく脱ぐ。つぶらな瞳と招く脚-。ダーウィンが愛した魅惑の生物、その殻に隠された素顔がいま明らかに。人体に生えるって本当?東郷平八郎がバルティック艦隊に勝ったのはフジツボのおかげ?なぜ歯医者さんが注目?美しい写真や歴史的な博物画も満載。巻頭に図鑑、巻末に観察ガイドとペーパークラフト、そしてページ右下に変態パラパラ付き!充実のオールカラー版。

感想・レビュー・書評

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  • フジツボの本です。面白いです。
    フジツボって甲殻類だったんですね。つまり、エビやカニと同じ。
    この本では、フジツボの知られざる生態が語られますが、それだけでなく、フジツボに魅了されたダーウィンの話などが語られて、興味深いです。そう、進化論のダーウィンは実はフジツボの研究者でもあったのです。ははぁ。。。
    そして全編を通して作者のフジツボに対する愛が感じられて、読んでて気持ちいいです。
    このシリーズは他にも興味深そうなモノが色々あるようですね。ちょっと集めてみようかな。

  • フジツボって、踏んだり擦ったりすると怪我するし、びっちり岩に貼り付いた姿は不気味だと思っていた。
    でも、これを読んだらフジツボが好きになってしまった。
    特に二本の腕で貼り付くところを探しているキプリスがかわいい。お弁当とセメント持って場所探し、お弁当がなくなると焦って変なところに貼り付いてしまうところもいとおかし。
    フジツボのセメントが役立つ日がくるかもしれないとはダーウィンも考えなかっただろう。
    著者作成のフジツボアクセサリーもかわいい。
    私の中でフジツボは源氏物語じゃなく、海の生き物になった。

  • 2020.10読了。フジツボがとても興味深い生物である事、ダーウィンがハマって「愛しのフジツボ」と友人達に言いまくっていた事、シェイクスピアの引用「そして全てフジツボに、若くは猿に変わるだろう」を知る事が出来て良かった。

  • フジツボ好きのフジツボ好きによるフジツボ好きのためのフジツボ入門編の一冊。 作者のフジツボ愛が存分に含まれて胸焼けする可能性のある本である。 またこの本から溢れるフジツボ愛を気持ち悪いと言われてしまっても仕方がないかもしれない。 しかし、ここまで一直線にフジツボLOVEを語ることができるのは素晴らしいことだ。 そして実はフジツボは奥が深いこともよく分かった。分類ができるようになりたい。

  • 女性研究者のフジツボ愛に溢れた本。千葉の海で拾ったピンクのフジツボは可愛いのでクラフトにもちょこちょこ使う。富士山型のフジツボも拾ってみたい。フジツボのつや出しにハンドクリームを使うアイデアに感心した。

  •  岩波科学ライブラリーの一冊。
     フジツボの研究者でもある、倉谷うららさんのフジツボ本。フジツボアクセサリーなども作りフジツボ一色の人が書いた本はどんなものだろうと思っていたら、結構専門的でした。

     主だったフジツボのカラー図鑑とか、フジツボは貝よりもエビ、カニなどの甲殻類の仲間だとか、素人にも読みやすいようには書いてあります。
     フジツボに馴染みがなかったオイラはフジツボの一生とか、あのダーウィンがフジツボ研究に熱心だった時代があったとか、はじめて知ることだらけで面白かったです。

  • フジツボが甲殻類だったのは知らなかった
    YouTubeでフジツボの蔓脚運動を見たが確かに美しかった
    全体的にフジツボへの愛が溢れていて、尚且つセメント質や付着生物としての話など実用についての記述もありバランスの良いフジツボ入門書だった

  • 生命体、甲殻類だったのだ。ライフスタイルも素晴らしい。

  • ★★★★☆
    研究よりもラブが前面に出てて、少しポエム調。
    フジツボに足まねきされてみたい。
    (まっきー)

  • 食べるとなかなかおいしいフジツボ、というイメージしかないけど、これほど一生懸命に研究している研究者がいるとは思わなかった。

  • 面白い生き物だとは判ったが、ビッシリなあの光景が度々浮かぶとどうにもゾワゾワ。ゾワゾワしながら読み進めるも、文から溢れ出る著者の猛烈なフジツボ愛が素敵で笑える。何としてでもこの魅力を伝えたいという熱意も感じるしアレコレ工夫もしてるあたりにも好感もてる。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:485.3||K
    資料ID:50900514

  • フジツボの生態がくわしく書いてあり、イラストもあるので読みやすいです。
    フジツボの魅力にすっかりはまってしまいました。
    磯遊びに行く度に岩についているフジツボを覗くようになりました。

  • フジツボの生態がイラスト付きでとてもわかりやすく書いてあり、読みやすいです。
    この本のおかげで我が家で飼育していたフジツボの謎の行動がなんであったのかがわかりました。
    フジツボの魅力満載の本です。

  • フジツボというとまず浮かぶのは、「気持ち悪い」とか「邪魔な生物」といったマイナスのイメージ。しかし、そんなフジツボの「魅惑的な」生態をユーモラスに、愛情たっぷりに描いているのがこの本だ。
    マイナーなものを扱っているものには、単なるマニアの自己満足に終っていて一般人には受け入れがたいと感じるものが少なくないが、この本はとても興味深く、ページをめくるのが楽しかった。人間と同じように、フジツボの一生にもフジツボドラマがある。人間味たっぷりのフジツボの描写は、フジツボを「F」という愛称で呼ぶ筆者ならではの視点で書かれており、オリジナリティに溢れている。とても楽しい本なのだが、ページ数が比較的少なく、量的にはちょっと物足りない感じがしたので☆3つ。

  • 2011 8/12読了。先生に貸していただいた。
    日本動物学会で作成・頒布しているフジツボの綺麗なイラストが描かれたうちわを先日もらったのだけれど、そのときにフジツボに関する面白い本としてご紹介いただいた。
    全編フルカラーで、フジツボの綺麗なイラストや銅版画、写真と、フジツボにまつわるさまざまな解説、エピソードが楽しめる本。
    生き物/海の生き物/無脊椎動物好きクラスタにはぜひおすすめしたい。
    件のうちわのイラストを見ても思ったことだけど、フジツボってこんなに多様なのか、かつこんなに綺麗なのかとびっくりする。
    それでいて甲殻類だからおいしいとか。
    フジツボスープ食べたい。

  • フジツボの魅力満載!読みやすく、それでいて内容は深い。写真も綺麗で、フジツボ入門によい。

  • [ 内容 ]
    泳ぎ、歩き、逆立ちし、慎ましく脱ぐ。
    つぶらな瞳と招く脚―。
    ダーウィンが愛した魅惑の生物、その殻に隠された素顔がいま明らかに。
    人体に生えるって本当?
    東郷平八郎がバルティック艦隊に勝ったのはフジツボのおかげ?
    なぜ歯医者さんが注目?
    美しい写真や歴史的な博物画も満載。
    巻頭に図鑑、巻末に観察ガイドとペーパークラフト、そしてページ右下に変態パラパラ付き!
    充実のオールカラー版。

    [ 目次 ]
    1 エビ、カニ、フジツボ(貝なのか?;あぁ、あなたは甲殻類―殻のつくり ほか)
    2 浮世離れなF生活(足でお食事;こっそりと脱ぐ ほか)
    3 ダーウィンの「愛しのフジツボ」たち(やはり載るのは貝の図鑑?;八年間のF時代 ほか)
    4 文化とのつながり(江戸時代の本草画とF;藤壷と夕顔 ほか)
    5 偉大なる付着生物(汚損生物としての歴史;フジツボ海戦 ほか)

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • カラー写真が多くてきれい。文章もわかりやすい。

  • 著者の並々ならぬフジツボへの愛が詰まった1冊。
    フジツボを愛をこめて「F」と呼び、彼らの生態を時には学術的に時には情緒的に時には情熱的に書き倒した良書。
    フジツボの生態からフジツボ料理、フジツボで作るアクセサリー、果てはフジツボペーパークラフトやフジツボパラパラマンガまでついています。
    「フジツボって海岸で見るなんか汚いアレでしょ」
    という人が読んでも、目からウロコが落ちて思わずフジツボを愛してしまうに違いない。
    とりあえず私はフジツボも著者も大好きになってしまいました。

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