歴史とは何か 新版

  • 岩波書店
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本棚登録 : 785
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000256742

感想・レビュー・書評

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  • 歴史学を学ぶ上での入門書としてよく挙げられていたので購入。
    値段はサイズやページ数の関係からだろうが岩波新書版に比べてだいぶ高くなっていたが、読み切った感想としてはこの新版を買って良かったと思った。
    「歴史とは何か」本文自体は正直新版でも難しかったのだが、巻末付近の近藤氏による解説によって最低でも要点だけは掴めたと思う。
    そして第二版への草稿や自叙伝等、著者のカー氏や「歴史とは何か」への理解を深めることに繋がる文章まで収録されているのがやはり良かった。
    注釈に関してはやはり巻末より本書のようにページ中に書いてある方が読みやすい。
    おそらく注釈が巻末にあったら更に読破に時間がかかっていただろう。
    第2講にあった「歴史書を手にして、扉の著者名を見るだけでは不十分です。出版年、そして執筆年も見ましょう。」という言葉にはなるほどと思わされた。
    歴史にはどうしても著者の解釈が含まれるので執筆年や出版年からその時代の背景、そして著者のその時代の考え等を知ることによってやっとその歴史書の真意を知れるのだと実感した。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/773077

  • 超有名な歴史哲学の本として前々から読みたかったので、読めて満足
    歴史哲学ど素人なので、文中で挙げられる研究者たちをほとんど知らず、読みづらいところもあったが、作者のメッセージはわかりやすく、歴史学初心者でも面白く読めた

  • 過去の名著(1960年の講義録・清水幾多郎訳)が新しい装いで再出版。1982年にカーが執筆していた序文だけが新しいというが、昨年・清水訳を読んだ時と比べても訳が新しいからか、内容は全く新鮮に感じた。カーがロシア革命、そして中国共産革命に深く関心を寄せていたことが、60年を経てその時代の空気を感じ、正に歴史学はその時代による特徴があると納得しつつ読んだような次第。いくつかの真理。「歴史家には数少ない意味ある事実を発見し歴史的事実に変える、そして数多い無意味な事実を非歴史的事実として捨てるという2重の課題がある」は全く同感!有名な「歴史は過去の対話」という言葉も前後の文章とともに、立体的に深い意味が飲み込めたように感じる。歴史家は閲兵台のVIPではなく、とぼとぼ歩いている冴えない一人にすぎないという表現は笑ってしまうが、実はこの著書は正にそのことを格調高く、詩的な表現で書いた本なのだと心から思う。

  • 『歴史とは過去と現代との絶え間ない対話である』これはカー氏の有名な言葉である。20世紀初頭のヨーロッパを生きた歴史学者。各講義を丹念に読んだつもりだがどれだけ頭に入ったかは自信はない。現代に生きる人間の一人として今のパンデミックやロシアのウクライナ侵攻を果たしてどう向き合っていったらいいのか?過去といかに向き合いながら未来を予測したらいいのか…。カー氏だったらどんな講義をしたか。そんなことを考えながら読んでみた。とりあえず現在の世界に顕在化している事実を書き出しこの100年をまた振り返ってみたい。

  • 有名な一節を読みたくて。
    想像よ堅苦しくて重厚な内容だった。

  • ちょっと自分には難しすぎました。
    なかなか理解できない内容が多く
    ハードルの高い本でした。
    EHカーの歴史とは何かを読めたというだけで
    内容的には理解したとはいいがたい状況です。

  • 理解力なくよくわからず

  • 言わずと知れた歴史学概論の古典の新訳。
    大学で歴史学を学んでいた頃に自主ゼミで旧訳版を輪読した記憶が甦った。やはり名著である。新訳である本書は、連続講義の感じがよく再現されていて、確かに旧訳より読みやすく感じた。追加されている自叙伝などの資料も本文理解に有益だった。
    歴史学の研究は事実至上主義でも解釈至上主義でも駄目で、「歴史とは、歴史家とその事実のあいだの相互作用の絶え間ないプロセスであり、現在と過去のあいだの終わりのない対話」であることを再認識した。
    ただ、学生当時に旧訳を読んだときにはあまり感じなかったが、今読んでみると、歴史における個人の役割、偶然性の評価、進歩についての考え方など、あまり納得感のない部分も結構あった。

  • 201||Ca||1S

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