シンドバッドのさいごの航海 (大型絵本)

  • 岩波書店
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001108651

作品紹介・あらすじ

偉大なる王者ハールーン・アル・ラシードが、イスラムの国ぐにの支配者であった時代、バグダッドの都に、おなじ名前を持ちながら、身の上は正反対な二人の男がおりました。船乗りシンドバッドは大金持ちの商人で、宮殿のような屋敷に住んでいました。荷かつぎのシンドバッドは、人にこき使われている貧しい男でした。そんな二人が運命の導きによって出会い、それから何日ものあいだ、荷かつぎシンドバッドは、船乗りシンドバッドの数かずの冒険の物語に、耳をかたむけることになりました。

感想・レビュー・書評

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  • ルミドラ・ゼーマンの「シンドバッドの冒険」全三冊の最終巻。

    1冊目
    https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4001108585
    2冊目
    https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4001108593

    今度の冒険は、おんぶ怪物に取り憑かれたり、ご主人が死んだら一緒に殺される風習から美女を助けたり、象牙商人の象狩りのお話など。
    元の「アラビアンナイト」では、シンドバッドが墓場泥棒っぽいことをしたり、仲間を見殺したりシビアなところや、アラブの宗教観がありますが、絵本では現在読者が読む冒険者として良い話の流れと終わり方になっています。
    象狩りは「象を逃したら、象からお礼があった」、ご主人と一緒に死ぬ習慣は「殺されそうな美しい踊り子に惚れて、助け出す」という男気溢れる展開に(笑)
    そして最後は「富を手に入れる苦しみを乗り越え、何よりも素晴らしい宝である愛を手に入れた」という実にハリウッド的(笑)というか、かっこいいお話になっていました。

    絵は大胆で繊細で、アラビアンナイトの話をよく三冊にまとめていて、子供たちにはぜひこんな冒険のお話に触れてほしいと思えた三冊でした。

  • シンドバットの冒険3冊セットの3巻。

    船乗りシンドバットは前回の怪物の島をのがれて、商人たちの舟に助けてもらって故郷バクダットに帰るつもりが、
    そのまま商人たちと船旅を続けます。
    ところが、天候があれ、海の怪物たちに襲われて船は壊れ、シンドバットはまたもや知らない島に流れ着きます。そこで、カボチャとブドウを見つけ、カボチャの実にブドウの果汁を入れました。そこへ、毛むくじゃらの男がやって来て、背中に乗られてしまい、取り憑かれたように働かされます。けれどカボチャの葡萄酒でそいつを酔って眠らせ、なんとか逃げます。
    象牙を捕りにきた船に奴隷として乗せられ、着いた国ではマハラジャのためのお葬式をしていました。美しい踊り子ファティマも、マハラジャに愛されていたため、一緒に葬られると聞き、心を痛めます。シンドバットは、象牙のために子象を殺すハンターたちから象を救い、象の親子と一緒に、ファティマをも助けます。
    今や大金持ちになったシンドバットの一番の宝は美しい妻・ファティマと子どもたち。そして、金持ちはもとから金持ちというわけではなく、大変な苦労があったのだ。そして苦労の果てに見つけた一番の宝は愛なのです・・・


    3冊を通して、どの冒険が世界地図でどのへんか・・・とか描かれていておもしろい。
    日本までも来て欲しかったなあ〜(^。^)

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ルドミラ・ゼーマンは「ギルガメシュ王」と「シンドバッド」のシリーズしか紹介されていないのが残念。「The First Red Maple L...
      ルドミラ・ゼーマンは「ギルガメシュ王」と「シンドバッド」のシリーズしか紹介されていないのが残念。「The First Red Maple Leaf」なんて岩波向きだと思うのですが、、、
      2012/12/10
  • 百万の言葉を連ねても、行動に移さぬかぎり、一生を終えて残るのは、ただ夢ばかり 船乗りシンドバッド

  • 「偉大なる王者ハールーン・アル・ラシードが、イスラムの国ぐにの支配者であった時代、バグダッドの都に、おなじ名前を持ちながら、身の上は正反対な二人の男がおりました。船乗りシンドバッドは大金持ちの商人で、宮殿のような屋敷に住んでいました。荷かつぎのシンドバッドは、人にこき使われている貧しい男でした。そんな二人が運命の導きによって出会い、それから何日ものあいだ、荷かつぎシンドバッドは、船乗りシンドバッドの数かずの冒険の物語に、耳をかたむけることになりました。」

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