ジェーンはまんなかさん (岩波少年文庫 116)

著者 : エレナー・エスティス 渡辺茂男

• 岩波書店 (2004年6月16日発売)

感想・レビュー・書評

[quatorzeさんの感想 · 2021年11月21日]

毎日が発見と冒険に満ちた日々。

ジェーンは自分が「モファットきょうだいのまんなか」であることに気付き、そう呼んでもらえるように工夫をします。その過程で町一番のお年寄りとも仲良くなりました。心優しいジェーンの素敵な毎日を描いた物語。

自分のできることに一生懸命なジェーン。前作も多くの場面で彼女が語り手だったが、今回は通してジェーンが物語の語り手である。町の人たちとの交流、きょうだいのこと、母親のこと、親友のこと。ジェーンの毎日はどこか懐かしい。

ジェーンは親友ナンシーとの仲違いをきっかけに、前の自分とは戻れない、自分は変化していると気付く。そして、きょうだいであるシルビー、ジョーイ、ルーファスの成長もジェーンから語られる。自分は何者なのか、という問いがこの物語の主題かもしれない。