ホメーロスの オデュッセイア物語(上) (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001146110

感想・レビュー・書評

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  • トロイア戦争終結後、大海原で漂流するオデュッセイアとその息子テーレマコスの冒険譚。
    とても読みやすく面白い。
    ギリシア神話の有名な神、女神や怪物、ニンフなどが沢山登場した。
    次巻がとても楽しみ。

  • ・望郷の思いというものが、この時代から人類共通の欲求だとわかって不思議な感じがした。また、神とオデュッセウスの会話から、その望郷の思いが非合理的であるという認識も読み取れて、合理的ではない人間らしさが描かれているように感じた。

    ・冒頭、オデュッセウスたちの船団が港を襲った後、別の島でオデュッセウスが「主人のいないあいだに盗みをはたらくわけにはいかない」と急に正義を語ったので思わず心の中でつっこんでしまった笑 冒頭の印象と違い、このシーン以降ずっとオデュッセウスは勇気と正義感のある立派な王として描かれていて、そちらがホメロスが書きたかったオデュッセウス像なのだなとわかった

    ・一つ目巨人ポリュペーモスが突然船員を岩にたたきつけて脳みそを飛び出させるとか、それで恨みを買ってるとわかってもよさそうなものなのにオデュッセウスが差し出した酒をおめおめ飲んだりとか、残酷な場面なのについコメディーのように読んでしまう部分もあってそれはそれで面白かった

    ・世界史で習ったトロイの木馬の話が、より血の通った物語として登場して感動した

著者プロフィール

1917年、イギリス生まれ。1940年代半ばからフェアリーテイルの短編を50編書き、1949年にそのうちの15編を収録した短編集を出版。これを機に児童文学作家として歩みはじめた。これまで再三カーネギー賞の候補になるなど注目されている。邦訳に『ホメーロスのイーリアス物語』と『ホメーロスのオデュッセイア物語』(共に岩波書店)、『剣と絵筆』(すぐ書房)、『人魚のおくりもの』(長崎出版)がある。2011年没。

「2023年 『バーバラ・レオニ・ピカード 7つの国のおとぎ話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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