自死は,向き合える――遺族を支える,社会で防ぐ (岩波ブックレット)
- 岩波書店 (2017年8月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (72ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002709703
作品紹介・あらすじ
日本が"自殺大国"と言われるようになって久しい。その一方で、自死遺族の「その後」はタブー視され続けてきた。自死はなぜ、日本社会においてここまで隠され、遠ざけられるのか。あらゆる取材によって、その社会的背景が見えてきた。国内に加え、国際的動向も取り入れた渾身のルポルタージュ。
感想・レビュー・書評
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「自死」の現状に多角的に踏み込んだルポ。
自死にまで追い込まれた人が最後まで逡巡すること、遺族に重い経済的負担がのしかかること、知らなかったことだらけで途方にくれる。
薄いブックレットだが、中身は重い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自死遺族が置かれている状況と、自殺未遂者の支援について。
ジャッジではなく、アセスメントを。
生身の痛みを知ることから始めることを。 -
自死者遺族の葛藤と活動が響きます。
政策や運動に関わる人は、勇気ある、そして力のある想いのこもった当事者の声が、広まることを願っています。
私にとっては、自分が自死に向かわないためのブレーキになっています。
でも、いつなんどき、ささいなきっかけでスイッチが入ります。日々葛藤です。 -
まだまだ知らないことばかり、人権や被差別の視点が範疇とすることは多い。
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自死遺族の葛藤や自死した人たちの葛藤、自死にまつわる現実とそれらにつきまとうタブーやスティグマを超え、研究を進めている人たちの存在を初めて知った。
自殺は身勝手なものではなく追い詰められた結果生じるもの、他の死因と変わらないのだということをすっと自然に理解出来た。 -
メモ、自殺学の父シュナイドマン、自殺研究の始まりは、1970年ごろから。2000年代にはカトリックが自殺者を責めてきた考え方を反省している。残された遺族が攻撃されたりするところが一番辛い。
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烏兎の庭 第五部 書評 9.2.17
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto05/bunsho/muki.html