檸檬・冬の日 他九篇 (岩波文庫 緑 87-1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003108710

感想・レビュー・書評

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  • 梶井の主人公は、一人で物思いに耽ったり、人に声をかけられたりした時に、最初はピュアに物事を受け止めるのだが、だんだん考えるのが億劫になっていく様が印象的だった。
    主人公が、檸檬を置いて、にやにやしても、そのあとにはさらっとした余韻が残った。梶井の性格を感じた。

  • 教科書に掲載される理由を考えていたが、それは難しいことではなく、個々人の環境が異なれば自ずと世界が大きく異なって見えることを例示しているからなのだと思う。
    とりわけ自らの死を隣人として捉えている時、違いはより大きい。
    「美しいときは、なぜこんなにも短いのだろう」

  • 以前梶井基次郎の「檸檬」を読み、感受性の豊かさに感動、この人の作品をもっと読みたいと思い、購入しました。
    少し難解なところもあったのですが、基本的に読みやすい方だったと思います。

  • 2013.9
    文章が難解で私には読みこなせなかった。
    肺病の鬱々とした気分は伝わったけど

  • 配置場所:摂枚文庫本
    請求記号:913.6||K
    資料ID:95000099

  • 檸檬を読みたかった。他のはまだ読めなかった。

  • 国語の教科書で読んで好きだった作品。
    「やっぱり梶井は『檸檬』やなー」といった印象を受けた。

    檸檬のような作品を期待して他の作品を読むと失敗するかも。
    どれも死のにおいが立ち込めた作品で読んでて鬱屈とした気分になる。作者の心情というか、置かれた状況がここまでわかりやすく投影されている文章の数々はなかなか重たい。

  • 檸檬目当て。
    檸檬をがりりと噛んだ…という一文があると勘違いしていた。なんの作品か?
    全然噛まないしね。てか持ち帰りもしないし!

    檸檬の完全な美しさが伝わる。
    主人公の世界のなかで唯一色のついているものなんだろうなあ、と思う。
    それでいて、焦ってるときの辛さが
    伝わる。すごく嫌な気分。
    命がいまより儚い感じがする。

  • 国語の授業で扱われるような,所謂名作を読んでみた。
    文語っぽい文章や現代と違う漢字に苦労しましたが,読んでみた感想は結構面白かった。
    作者,顔に似合わず繊細な心の持ち主なんだなぁと(笑)

    作者本人が病気がちだったからかな?
    肺の病気に罹っている青年が主な主人公で,彼らの心情は思った以上に自分の波長と合うのにびっくりした。
    なんというか,シンパシーというか。
    もし健康な状態で読んでいたら,「暗いなぁ」で済んでしまったのかな?(笑)

  • 森見登美彦は、第二の梶井なんだなー。


    精神の大禍時。なるほどね。

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著者プロフィール

明治34年(1901年)大阪府生まれ。同人誌「青空」で活動するが、少年時代からの肺結核が悪化。初めての創作集『檸檬』刊行の翌年、31歳の若さで郷里大阪にて逝去した。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『檸檬』(梶井基次郎+げみ)がある。

「2021年 『Kの昇天』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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