危険な関係 上 (岩波文庫 赤 523-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003252314

感想・レビュー・書評

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  • 作者はフランス革命期に軍人・政治家として活動していた。


    舞台はフランス社交界。過去愛人関係にあった公爵未亡人と子爵は「立派な人物」として信頼厚かった。しかし彼等はプライドと暇つぶしの為に周りの人達を操り、騙し、誘惑し、傷つけ、そして最後には自分達も破滅して行く。この一連の出来事を関係者達の手紙により綴られている構成なのだが、人の配置や手紙の構成が非常に巧み。作者自信も社交界に出入りしていた人なので臨場感があってオソロシイ。

  • 「危険な関係」 ラクロ
      
    確かに非常に危険極まりないのですが、直接的すぎてあまり恋愛の趣は感じられません。
    したがって、タカラヅカでは 
    題して「仮面のロマネスク」と申します。

    数々の女性遍歴を重ねるヴァルモン子爵。名をジャン・ピエール。
    現在のターゲットは、貞淑な法院長夫人 マリアンヌ・トゥールベル。

    プライド高き美貌の未亡人 メルテゥイユ侯爵夫人。 名をフランソワーズ。

    かつて恋人同士であったこのふたりによって、騙され、
    翻弄される無垢な令嬢セシルと、
    彼女を慕う青年ダンス二ー男爵。

    パリ社交界を舞台に繰り広げられる、
    世にも恐ろしい恋愛遊戯。

    http://yuuzuki61.blog79.fc2.com/blog-entry-45.html

  • 状況把握に時間を少々要する。フランス文学では『クレーヴの奥方』の方が好きだったかな。

  • 全て書簡により話が成り立っているというもの。
    各書簡の送る相手やその内容がわかるからこそ、別の相手へ宛てた書簡の意味や言外の心情がわかる。さらには本人にすらわかっていない心情が滲み出ているのも読み取れる……。
    とても面白かったです。
    でも、書簡体小説は現代からはなかなか生まれにくいでしょうね。今はメールという短文・簡素な手段が支配的ですし。そのぶん、このような話が魅力的にも思えます。

  • 下巻表紙の紹介文は「セシル」じゃなくて「ツールヴェル夫人」じゃないの、って物申したいのはワタクシだけ?それにしても作者は男性女性双方の心理を実によくわかっているなぁ。さすが読み継がれる名著、だから古典は好きなんだ。

  • すっきりきっぱり、骨の髄まで悪党なメルトゥイユ夫人いいよ〜。
    自分の悪事の舞台裏を、ついつい得意げに披露しちゃったりして。
    いさぎよいっす。

  • 罠のディスクール。

  • 前に見た映画『クルーエル・インテンションズ』が面白くて原作本を買ったはいいが、ずっと放置していた作品です。
    これが読んでみたら面白い面白い!
    全て手紙だけで構成されているのに解りやすいし、昔の手紙とは思えない程破廉恥!(笑)
    ぺ・ヨンジュンの『スキャンダル』にソックリだなぁと思ったら、あれの原作も『危険な関係』なのね!
    そういえば、昼ドラでもやってましたね。
    (下の途中でリタイアしてしまったので、★3つで・・・(^^;))

  • SWIFTIANA三月十七日の記事参照。私が読んだ翻訳はこの岩波文庫版ですが、角川文庫版もあります。

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著者プロフィール

1741~1803年。フランスの作家。

「2014年 『危険な関係』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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