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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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そこでポールは、シラブルをはっきり区切って、ささやくように、ありのままをぶちまけ、自分の気持を説明した。アガートは、彼の言葉を押しとどめ、叫び声をあげ、躍起になって弁解した。開かれた罠は、その複雑怪奇な陰謀を露呈したのである。瀕死の男と若い女は、その罠に手を触れ、ひっくり返し、呪わしいメカニズムの歯車を一つ一つとりはずして行った。彼らの対話から、罪深いエリザベートという一人の女性が浮かびあがった。それは彼らを訪れた夜のあのエリザベート、奸智にたけた。執念深いエリザベートであった。
― 126ページ -
彼女は計算した。なおも計算した。暗誦した。そして、彼女が空虚を広げて行くねつれて、ポールが催眠状態におち、夢の世界に遊び、軽い部屋に戻ってくるのが察しられた。
熱はエリザベートの頭脳を明快にした。彼女は魔法を発見した。亡霊を支配した。これまで、蜜蜂のように働いて、サルペトリエールの患者と同様に、そのメカニズムを意識せず、自分でもわけもわからずにそうぞうしたものを、彼女はいま理解し、意のままに操るのであった。
― 130ページ -
この愛情は、愛情についての知識に先立つものだけに、いっそう彼の心をむしばんだ。それは救いようのない、漠然とした、強烈な苦しみであり、性慾も目的も伴わぬ清浄な欲望であった。
― 9ページ
みんなの感想・レビュー・書評
詩人コクトーを代表する小説。全体的に退廃的、そして耽美的な雰囲気が漂う作品です。さすがに詩人の書いた作品だけに、表現が抽象的だったり、イメージでの表現が多々あり、全体を把握するのに苦労するかもしれません。しかし、子供たちが、純粋であるがゆえにどんどん狂っていく様は圧巻です。この悪夢…タイトルに偽りなしです。
僕が既に失った世界が眼前に広がっていくようでした。はあ。
姉弟の完成された閉じた世界が、雪の玉をきかっけにして破壊されていく。
けれどその世界がボロボロになり元の形を失っても何度だって再構築し、変質を続けあらゆるものが失われながらも二人の美しさはむしろ一層輝きを増していく。
あのような破滅的な運命を辿るしかなかったことは客観的に見れば悲劇だが、あの結末によってこそ完全に2人の世界は閉じ永遠になったのだと思う。
特にエリザベートの行動、心理には思うところ多々ありすぎて色々アレです。感極まる。
失ってはならないものをどんな手をつかってでも守り抜く、その本能と知性。滑稽なピエロになっても。その手を血で染めても。
初めて読んだはずだが、なんか、内容知ってた気がするので、 実はこれ、二回目ですね(笑) まず、文句を。 えーと、描写があんまり丁寧じゃないので、 ところどころついていけない。 いきなり、フィアンセが死んだりだとか、 この兄弟はどうしてこうもいがみ合ってるのだとか、 特に心理描写をもう少し詳細にかいてくれればなぁとも思う。 心理描写を省くというのもまた小説のひとつなのだろうけれど... 続きを読む »
外界から切り離された二人だけの世界でこどもの心のまま育ったアガートとポール。強く愛しあいながら同時に傷つけずにはいられない二人の間に他者が介入することで彼らの世界は急速に破滅へ向かう。デカダンな白昼夢を延々と見てるような浮遊感がある。悲しいけどこの異常な愛情の果てには遅かれ早かれ破滅しかなかったんだろうな。やるせなかった。
うまく大人になれなかった子供たちが、まるっきり子供の感情から来る衝動を大人の知恵?でもって遂行するというか。うまく言えない…(´・ω・`)
ポールとエリザベートと過ごしながら、ジェラールは何を考えていたのかとても知りたい。
ある孤児の姉弟の話
2人の会話がおしばいのようだったのが印象的でした。
神聖なような、野蛮なような、頭がおかしいような不思議な感じを受けます。
どんどん話が進んでいくのでテンポは早いのですが、ちょっと読み辛かったかな。
うーーーーん。
とても繊細で、不安な気持ちになる。
いずれ迎える死への道が、美しいけど残酷。
ただ、やっぱり古いね。
私には向いてない本。
子供の純真さ、無邪気さでいられることを、神に許されているかのような姉弟を中心としたお話。
その姉弟が紡ぐ”幻想”は美しく、端から見れば悲劇的な最後であれ、
相も変わらずな美しさで、更に高められ、そして完成へと行き着きます。
その”幻想”・・・ある種の小さな”魔法”といってもいいそれを、感じることが出来るかどうかで、捉え方が変わってくる作品です。
(合わない人は面白くないかもっ>< でも、私は好きですよ。)
高橋源一郎に「アガートは大好きさ、フレガートが」というフレーズがある。
言葉の響きが大好きで、ずっと覚えていたのだが、その出所がこの「恐るべき子供たち」なのだろう(多分、間違いない)。
白い玉で事が始まり、黒い玉で事が終わる。
ダルジュロスってのも、悪意の塊だな。
エリザベートってのは、悪女なんだろうな。
それにどこか狂っている。
彼女だけでなく、登場人物のほとんどが正常ではない。
ん? では正常ってのは何だ?
そんなエリザベートに無償に惹かれてしまう僕も病んでいるのだろうか。
面白かった。
本屋さんで衝動買い。
初めてのコクトー。読みやすかったです。
彼らの世界観はとても魅力的だったけど、
あくまでも懐古的である気がして
彼らの世界にぐっと入り込むことができませんでした。
私が大人になっちゃったからなのかな・・・。
読み辛くて気持ち悪くて、でも美しくて、最後まで一息に読んでしまいました。
エリザベートとポールの、「互いに強い愛情を持ちながら、相手を傷つけ合う」という異常な心理が奇抜で惹かれます。

正直それほどおもしろくもないかな。詩的な文章で美しくはあるけど、例え話が入ると唐突な気がして馴染めない。急に関係ないことを言われた気がしてしまう。






