死都ブリュージュ (岩波文庫 赤 578-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003257814

感想・レビュー・書評

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  • プログレバンド「夢幻」のアルバム『レダと白鳥』で、
    タイトルそのままモチーフにされた「死都ブリュージュ」
    を聴いて以来、気になっていた本をやっと読んでみた。
    そして、バレンタインデーであり
    同時に「ふんどしの日」でもある今日、読了。
    それはさておき(笑)
    愛妻に先立たれて悲嘆にくれ、喪に服す男が、
    ベルギーはブリュージュの街角で妻に瓜二つの女を見出す――
    という、
    19世紀末の作家ローデンバックによる小説。
    敬虔なカトリック信者としてのメンタリティが言動を抑制し、
    そこから生じるストレスが暴発して……といったところでしょうか。
    ともあれ、「男」と「女」と「古い街」の
    三角関係とでも呼びたくなる様相。
    挿絵代わりに鏤められた、
    運河を初めとする当時のブリュージュの風景写真が
    寒々とした雰囲気を一層盛り立てている。
    尚、20世紀に入って
    E.W.コルンゴルトによって翻案され、オペラとして上演されたそうな。

  • 226夜

  • 2008.3.22
    一度失ったものは、そのまま思い出として胸にしまっておくべきですね。欲張ってはいけない。それはすべて虚構だから。

  • 亡き伴侶の象徴として死都として描かれるブリュージュの哀愁の情景が、とてもよいです。
    ただ、なんといいますか・・・この終わり方は私にはあわなかったかな。これは好みの問題でしょう。

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