日本文学の古典 (岩波新書 青版 586)

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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004140221

感想・レビュー・書評

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  • 能と狂言と歌舞伎は文字だけでなく実際の映像と音楽を観て聴いてしないと完全な理解ができないので読んでいて少し苦しかった。ではYouTubeで観れば好いじゃんと思うが、案外さがしてもないし、あっても観たところでやっぱりわからない。
    言葉の発し方が独特で且つ言葉そのものも古いので聴いても何言っているのかわからないし、舞っているのみても何しているのかやっぱりわからない。
    歌舞伎は暫が有名ということで、これは何とか完全版がみつかり観てみたが、主役と比べるまでもなく脇役、特に雛壇の後列の左側に並ぶ力士みたいなのがしょぼくて、歌舞伎って思っていたより貧相だなと思ってしまった。
    明治以前のとか、せめて昭和初期とかの映像ないかと思って漁ってみたがみつからず。むかしはあんなにしょぼくなかったはずだと思うが、如何せんその昔がみつからない以上、これ以上研究する意欲も正直わかない。

    井原西鶴とか近松門左衛門についての分析は面白かった。

    古代中世のときは感じなかったので多分近世近代文学担当の人個人の癖なんだと思うが、接続詞シカシの濫用が目立ち、文脈を掻き乱されるので、読んでいて何が何やらよくわからなくなった。恐らくこれも歌舞伎の内容が頭に入ってこなかった要因。

  • 初版が1966年なので 戦後の出版物だがお堅い教養感がこれまた良い 経年劣化で古びた外観だが 以前自分で新本を購入したものなので安心感がある 電子書籍で第2版が刊行されているが大きな改修はないだろう

  • 巻末の言。「古典の勉強が一種の暗記もの扱いされ、一種の技術と見なされている点に、現代の古典教育の最大の欠陥があるといえる。だが、いくら積み重ねたところで古典についての知識は、試験や昇進の役には立っても、古典を解するたしには大してならない。古典を解しようと思うならば、直ちにその教授へと向かうべきである。」
    至言だと思う。学校教育では文法、単語の知識を蓄え、それを動員して読解するという手順を踏む故にか、なかなか古典の世界に興味深く分け入ることがなかった。歳のせいか、漸く古典への興味が高まる今日この頃。文法や単語について知識があるに越したことはないだろうが、注釈を参照しつつ気長に読み進めるのもまた一つの味わい方ではなかろうか。

  • 女性文学への切り口がおもしろい。

  • 三島の文学小史と並行して。

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著者プロフィール

1916年、大分県生まれ。東京大学文学部卒。日本の古代文学研究の泰斗。歴史学、人類学、神話学など新たな視野を国文学研究に取り入れ、古典の読みを深化させた。横浜市立大学、ロンドン大学、法政大学などで教授を歴任。2008年没。著書に『古事記注釈』(角川源義賞)、『古代人と夢』『詩の発生』『古事記の世界』ほか多数。

「2017年 『梁塵秘抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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