- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004305095
感想・レビュー・書評
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そういえばちいさい頃、コロコロコミック掲載のベイブレードのセリフ一字一句違わずに暗唱していたものである。「うおおお!」「ビッグバントルネード!」
それに愉快そうに耳を傾けてくれた父母の寛容・偉大を想う。
暗記した事柄は使う場面があってこそ定着する。使いまくると庵野秀明にもなれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
苛酷な戦争体験を経て「生命の尊厳」を後生大事にするようになった経緯と、それが手塚作品を通底する大テーマであることが語られる3,4章が一番の読みどころ。「手塚治虫は科学技術を礼讃している」という世の風評に対して忸怩たる思いも表明されている。この点につき、手塚のよき理解者であった葛西健蔵氏は「手塚治虫の哲学は『生命を大切にする』ことと『心なき科学技術の発達はかならず人類を滅亡させ、地球を滅ぼす』というものです」(p.162)と簡にして要を得た談話を残していらっしゃる。手塚作品の原点を探れる一冊。
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やらずにはいられないものってある気がするし、誰しもそれには向き合うべき。
ただやりたくない事とも戦わなくてはいけない現実もあってどれだけその中にあって自分の本能に従えるか。
自分にとって本当に大切なものは何か、社会にとって必要なものか何かを深く考える人だという印象。
誰かへの真剣なメッセージを自分も伝えられるようになりたい。 -
道は二つ持つ、ということを早い段階で学べた本。
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日本人に生まれたことのメリットはいくらもあるが、手塚治虫を原著で読めるというのは、間違いなく最大のメリットのうちの一つだろう。その手塚治虫の死後8年、生前の講演記録などから書き起こされたエッセイ集。
少年時代からマンガに取り憑かれ、そして、太平洋戦争の空襲を生きのびたことで、永遠のテーマ「生命の尊厳」を得る。その後はひたすら、しかし、当たり前のようにマンガ(とアニメーション)に情熱を傾ける人生を様々なエピソードを交えながら振り返る。
手塚治虫が少年時代に書いたというマンガの、生きいきとした表現に感銘を受けた。やはり天才というものはいるものだ。 -
昭和マンガ界の巨匠、手塚治虫先生晩年の講演記録(テープ)から、子供時代に始まるマンガ家としての人生をまとめたものです。
マンガをとおして、読者に表現したかったもの、そしてあくまでもそれを追求していった事に、手塚治虫の偉大さを感じます。
手塚治虫のテーマはただ一点、「生命の尊厳」であるということ。
そして、そのテーマを表現する為に、手を替え品を替え様々な表現手法をとってきた、という歴史を読み取ることができるのです。
本人が話した講演をおこしているので、文字にしても手塚治虫の魂が伝わって来るようです。
単なる作品紹介とおもって購入すると、全く別のものです。
しかし、手塚治虫の作品をある程度読んでいて、心が動いた経験のある人ならば、物語という側面ではなく、1人の人間が人生を通して伝えたかった事とその大きさ深さに、再び心を動かされることでしょう。
生きる! ということに対してほんとに真剣だった手塚治虫。
そのエネルギーを少し別けてもらえるような感じがする、良書です。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/705304 -
手塚治虫晩年の主に講演記録をもとに一部マンガも収録、周辺の方たちが三田手塚についての文章も入れて作られた本。生い立ちからどのような気持ちでマンガを描いてきたかなど手塚マンガが読まれ続ける限り必要な情報が得られる。しかしあらためて年譜を見ると、手塚は昭和とともに生きた人だったのだなあと感慨あり。昭和3年生まれで平成改元の1か月後に死去。
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晩年の著者が自身の生涯について講演で語った内容をまとめている。