反貧困: 「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書 新赤版 1124)
- 岩波書店 (2008年4月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004311249
感想・レビュー・書評
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【要約】
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【ノート】
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考えたいこと
どのように「過剰な自己責任論」を打破していくか
依存しすぎず、敬遠されすぎない生活保護制度
労働ー福祉の間を埋めるものは? -
貧困はなくさなければならい社会の課題であると主張する筆者の原点。1995年に生活保護世帯が最少であったことを知ることができた。
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著者:湯浅誠(1969-)
内容:日本の貧困の現状と(著者の行う)取り組み。
【目次】
はじめに [i-vi]
目次 [vii-x]
第I部 貧困問題の現場から 001
第1章 ある夫婦の暮らし 003
ゲストハウスの新田夫妻/貧困の中で/工場派遣で働く/ネットカフェ暮らし/生活相談に〈もやい〉へ/貧困は自己責任なのか
第2章 すべり台社会・日本 019
1 三層のセーフティネット 019
雇用のセーフティネット/社会保険のセーフティネット/公的扶助のセーフティネット/すべり台社会/日本社会に広がる貧困
2 皺寄せを受ける人々 038
食うための犯罪/「愛する母をあやめた」理由/実家に住みながら飢える/児童虐待の原因/親と引き離される子・子と引き離される親/貧困の世代間連鎖
第3章 貧困は自己責任なのか 059
1 五重の排除 059
五重の排除とは/自分自身からの排除と自殺/「福祉が人を殺すとき」
2 自己責任論批判 069
奥谷豊子発言/自己責任論の前提/センの貧困論/“溜め”とは何か/貧困は自己責任ではない
3 見えない“溜め”を見る 084
見えない貧困/「今のままでいいんスよ」/見えない“溜め”を見る/“溜め”を見ようとしない人たち
4 貧困問題のスタートラインに 096
日本に絶対的貧困はあるか/貧困を認めたがらない政府/貧困問題をスタートラインに
第II部 「反貧困」の現場から 105
第4章 「すべり台社会」に歯止めを 107
1 「市民活動」「社会領域」の復権を目指す 107
セーフティネットの「修繕屋」になる/最初の「ネットカフェ難民」相談/対策が打たれるまで/ホームレスはホームレスではない?/生活保護制度の下方修正?/「反貧困」の活動分類
2 起点としての〈もやい〉 125
「パンドラの箱」を開ける/人間関係の貧困/自己責任の内面化/申請同行と「水際作戦」/居場所作り/居場所と「反貧困」
第5章 つながり始めた「反貧困」 143
1 「貧困ビジネス」に抗して――エム・クルーユニオン 143
日雇い派遣で働く/低賃金・偽装請負・違法天引き/貧困から脱却させない「貧困ビジネス」/労働運動と「反貧困」/日雇い派遣の構造
2 互助のしくみを作る――反貧困たすけあいネットワーク 158
労働と貧困/自助努力の過剰/社会保険のセーフティネットに対応する試み
3 動き出した法律家たち 167
北九州市への告発状/大阪・浜松・貝塚/法律家と「反貧困」/日弁連人権擁護大会/個別対応と社会的問題提起
4 ナショナル・ミニマムはどこに?――最低生活費と最低賃金 181
「生活扶助基準に関する検討会」/最低賃金と最低生活費/最低生活費としての生活保護基準/知らない・知らされない最低生活費/検討会と「もう一つの検討会」/「一年先送り」と今後の課題
終章 強い社会を目指して 203
新田さんの願い/炭鉱のカナリア/強い社会を/人々と社会の免疫力/反貧困のネットワークを/貧困問題をスタートラインに
あとがき(二〇〇八年三月末日 自宅にて 湯浅誠) [221-224]
本書に登場した団体連絡先一覧 [1-2] -
5重の排除
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自己責任論といい生活保護の話といい、蔓延してる考え方がまるっきり自分ので図星指された気分。素直にこの人スゲェって思った。他に感想出ない。
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年越し派遣村の村長だった社会活動家の本
ワーキングプアやホームレスやシングルマザーなどの貧困についてとりあげられています。
現代日本は雇用、社会保険、公的扶助のセーフティネットがあるが、それを通り過ぎてしまう人たちがいて、貧困に苦しんでいます。
また、金銭、人間関係などの溜めがない社会を否定しています。
ベーシックインカムについて考えさせられます。 -
[配架場所]2F展示 [請求記号]080/I-3 [資料番号]2009107250、2009100661、2009100659