- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004314585
感想・レビュー・書評
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20140506
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新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:498.6//Ts34
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因果関係に関する認識を確認しました。
以後、臨床研究に努めます。 -
「医学的根拠とは何か」というタイトルに惹かれて読んだ。
内容は少し難しいかもしれないけれど、筆者の主張は一貫しているので、わかりやすいと思う。
根拠に基づいた医療、EBM(evidence-based medicine)とは何かを
わかりやすく解いていて読みやすい。
医療が科学的であることについて著者はつぎの3つを認めている。1医師の直感 2分子レベルのメカニズム研究の成果
3統計的な疫学調査。
その中で、最も重視するのは「統計的な疫学調査」。
この筆者の主張には一理あるものの、他の視点(立場)を重視する人がこの本を読むと、反論があるだろう。 -
著者の津田先生は、岡山大学で疫学を専門としています。
まず医学者を3タイプに分類しています。
① 経験にたよる直感派
② 動物実験を行うメカニズム派
③ 統計学を用いる数量化派
日本の医学者には、①、②もタイプの医療者、医学者が多いですね。
http://ameblo.jp/nancli/entry-11792324670.html -
疫学とは何かの話。日本ではうけないそうな。
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医学において、いかに正確なデータに基づいた判断が重要かということが書かれた本です。いわゆるEvidence-based medicineというもので、現在の医学では常識となったものです。
著者は、臨床家には直感派とメカニズム派と数量化派があり、数量化派が正しく、日本の医療には数量化派が少なく、間違っていると述べています。しかし実際の印象は、そんなのに分かれていないし、今時Evidence-based medicineは常識ですし、病気のメカニズムを知ることは重要で、そこから創薬につなげることが重要なように思います。むしろどの分野でも統計を利用した解析は、必ず必要ですし、メカニズムを明らかにする基礎実験でも、数量化して、統計解析が必要です。疫学に方みたいで、疫学が最も大事ということを言いたいようでしたが、何かこだわりに少し???といった感じでした。
歴史的記述が続きますが、「世にも奇妙な人体実験の歴史」「統計学が最強の学問である」を読んだ後で、重なるところが多く、またこちらのが固い文で面白みに欠けました。 -
日本の医学の臨床研究の遅れを実感させられる本であった。しかし医学だけでなく心理学にも同じことがいえるので、心理統計を学ぶ学生にとって、読むと統計の使い方が変わると思われる。
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医学に限らず、日本人は何かに恐れている気がする。
日本に住んでいると、バスは定時にやってくる。
約束を守らない人はまれだ。
時間厳守や正確さが日本を覆っている。
もし・・・それが破られると攻撃を受ける。
アメリカは訴訟大国だという。
しかし、日本は「なますを吹く」大国だろう。
数値は怖いのだ。
根拠のない(統計は根拠とは見なさない)ものは明確ではないのだ。
日本人が変わらなければ、医学も変わらないでしょう。 -
「医学的根拠とは何か」
この本の題名であるが、何か起こるたびに、さまざまな“専門家”という何がどう専門なのかわからないような人が「医学的根拠」という言葉を用い、その度に考えることでもある。
そして私は身をもって知っている。日本は医療技術は高くても、医学教育水準は前近代的なうえに貧相極まるものであることを。今の医療レベルの高さは経済発展と国民教育水準の高さに伴ったものであり、医学教育水準が発達してない以上、これから数十年後に日本の医療は金に依ってガラパゴス化した身動きの取れない豚のようになるのではないかと危惧している。
筆者は今まで日本の医学における問題を一般の書籍において啓蒙してきた方である。いずれも読ませていただいたが、本書は実に良い。根本的な問題点をわかりやすく整理されている。すべての医学生に読んでもらいたいのに加えて、医療者以外にも読んでいただき、“専門家”という有象無象の発言には、「本当だろうか」という疑問を感じてもらえることが大事だと思う。